Binanceで約63億ドルの暗号資産が流出――攻撃経路、資産別の被害、凍結の実態

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※2026年11月1日未明(日本時間)時点。被害額や凍結額は各社の集計時点・評価方法で異なり、調査も続いています。

2026年10月30日未明、大手暗号資産交換業者Binance(バイナンス)の複数のホットウォレットから、BTC、ETH、XRP、ステーブルコインなどが攻撃者側のアドレスへ送られました。Binanceが公表した影響額は約63億ドルです。10月30日午後5時の参考レートである1ドル=157.55円で換算すると、約9,926億円に上ります。ブロックチェーン分析会社のTRM Labsは、流出時の価格で約63億6,000万ドル(約1兆20億円)と集計しています。Binanceの発表、TRM Labsの調査、為替相場

Binanceは関連資産の約30億ドル(約4,727億円)を凍結したと発表し、利用者の損失は同社の緊急保険基金である「SAFU」と会社資金で全額補う方針を示しました。ただし、凍結された資産がすべて返還されたわけではありません。「流出額」「凍結額」「最終的な損失額」「利用者への補填額」は、それぞれ分けて見る必要があります。Binanceの発表

10月31日以降の進展――顧客資産の補充と盗難資産の凍結

Binanceは10月31日、盗まれた資産と同じ銘柄で顧客残高を裏付けるための資産の補充が全体の約90%に達したと発表しました。BTC、ETH、USDT、BNB、SOL、USDC、XRP、USD1、RLUSD、ZECの10銘柄については、それぞれ顧客残高の100%分の裏付け資産を確保したとしています。残り約10%は市場での取引量が少ない(流動性の低い)銘柄で、引き続き購入して補充を進める方針です。補充にはSAFU基金の一部、先物保険基金の一部、および会社資金が用いられます。なお、この「補充率90%」は、Binanceが自前で用意した割合であり、盗まれた資産を取り戻した「回収率」ではありません。Binanceの10月31日発表

また、Binanceは10月31日午前9時(日本時間)を基準とする準備金(取引所が実際に保有している資産)の新たなスナップショットも掲載しました。利用者が自分の残高の裏付けを個別に検証できる完全な「ゼロ知識証明」(プライバシーを守りながら資産が正しく存在することを数学的に証明する技術)は、11月3日(UTC)ごろの完成を見込んでいます。現在停止中の出庫サービスは11月1日の再開を目標としていますが、この発表は再開の確定通知ではありません。Binanceの準備金・出庫に関する説明

一方、ブロックチェーン分析会社のEllipticが10月31日までのオンチェーン分析(ブロックチェーン上の取引記録の調査)で確認した盗難資産の凍結・確保額は約28億5,000万ドルで、記事中の為替レートでは約4,490億円に相当します。これはBinanceによる顧客資産の補充額とは別の数字です。盗まれた約2億3,300万XRPは、この分析時点では攻撃者側のアドレスに残っており、凍結も確認されていません。XRPについてBinanceが「100%裏付けた」と発表したことは、盗まれたXRPの回収を意味するものではありません。Ellipticの10月31日更新、Binanceの発表

わずかな時間で複数のネットワークに被害

TRM Labsによれば、最初に確認された流出は日本時間10月30日午前5時5分ごろのXRP Ledger上の送金でした。続いてSolana、Bitcoin、Tron、Ethereumなどのネットワークで不正な送金が相次ぎ、主要な流出の多くは約20分間に集中しました。攻撃者への送金はその後も続き、同社は計10のブロックチェーンで被害を追跡しています。TRM Labsの取引分析

日本時間・10月30日 主な動き
午前5時5~9分 XRP Ledger上のBinanceの5つのウォレットから、計約2億3,346万XRPが一つの攻撃者アドレスへ移動
午前5時20分ごろ 約1万8,270 BTCが移動。Ethereumのホットウォレット「Binance 14」には、攻撃者のプログラムを実行させる承認が適用
午前5時22分ごろ Tron上から約6億1,270万USDTなどが移動
午前5時24分ごろ 「Binance 14」から約16万7,464 ETHと63種類のトークンが一度に移動
午前5時58分~6時1分 攻撃者側がAaveに6,000万USDTを預け、約1万9,762 WETHを借り入れ
午前6時以降 ステーブルコイン発行者などが関連資産の凍結を開始
午前8時台まで Ethereumやほかのネットワークで後続の流出を確認

時刻は、TRM LabsとAaveが公表したUTC(協定世界時)の記録を日本時間に直したものです。TRM Labs、Aaveのリスク対応チーム

資産別に見た被害

主な流出資産は次の通りです。円額はすべて前述の1ドル=157.55円による概算であり、流出時点の円建て時価を再現したものではありません。Avalanche上のTether発行分は、出典に合わせて「USDt」と表記します。

資産 ネットワーク 確認された主な流出量 流出時のドル評価 円換算 出典
BTC Bitcoin 約1万8,270 BTC 約14億7,000万ドル 約2,316億円 TRM Labs
WBTC Ethereum 少なくとも84.5 WBTC(Binance 16からの送金分) 個別評価額は未確認 — オンチェーン調査(PANews掲載)
ETH Ethereum Ethereum上で計約20万630 ETH 約4億6,400万ドル 約731億円 Bitquery
ETH Arbitrum 8,426 ETH 約1,950万ドル 約31億円 OnChain Benchmark
WBETH Ethereum 2万9,934 WBETH 約7,690万ドル 約121億円 OnChain Benchmark
XRP XRP Ledger 約2億3,346万XRP 約2億9,600万ドル 約466億円 TRM Labs
SOL Solana 約97万500 SOL 約9,600万ドル 約151億円 TRM Labs
TRX Tron 約4,640万 TRX 約1,600万ドル 約25億円 Bitquery
AVAX Avalanche 約181万 AVAX 約1,590万ドル(Avalanche上の合計からUSDtを差し引いた概算) 約25億円 オンチェーン調査(PANews掲載)
ARB Arbitrum 約7,460万 ARB 約1,230万ドル 約19億円 OnChain Benchmark
OP Optimism 約4,420万 OP 約480万ドル 約7.6億円 オンチェーン調査(PANews掲載)
XAUt Ethereum 1万2,574 XAUt 約5,060万ドル 約80億円 OnChain Benchmark
PAXG Ethereum 1,907 PAXG 約770万ドル 約12億円 OnChain Benchmark
BEAM Ethereum 9億8,424万9,380 BEAM(焼却済み) 個別評価額は未確認 — BitOK
WLFI Ethereum 約4,850万 WLFI 個別評価額は未確認 — オンチェーン調査(PANews掲載)
UNI Ethereum 少なくとも82万 UNI(Binance 16からの送金分) 同銘柄全体では約4,960万ドル 約78億円 オンチェーン調査(PANews掲載)
ENA Ethereum 少なくとも1,880万 ENA(Binance 16からの送金分) 同銘柄全体では約4,470万ドル 約70億円 オンチェーン調査(PANews掲載)
PEPE Ethereum 少なくとも5,836億 PEPE(Binance 16からの送金分) 同銘柄全体では約4,010万ドル 約63億円 オンチェーン調査(PANews掲載)
LINK Ethereum 少なくとも30万4,600 LINK(Binance 16からの送金分) 同銘柄全体では約2,960万ドル 約47億円 オンチェーン調査(PANews掲載)
USDT Ethereum 約18億7,500万枚 約18億7,500万ドル 約2,954億円 TRM Labs
USDT Tron 約6億1,270万枚 約6億1,270万ドル 約965億円 TRM Labs
USDt Avalanche 約841万枚 約841万ドル 約13億円 オンチェーン調査(PANews掲載)
USDC Ethereum 約8億2,300万枚 約8億2,300万ドル 約1,297億円 TRM Labs
RLUSD Ethereum 約8,850万枚 約8,850万ドル 約139億円 TRM Labs
USD1 Ethereum 約2,780万枚 約2,780万ドル 約44億円 OnChain Benchmark
FDUSD Ethereum 約345万枚 約345万ドル 約5.4億円 OnChain Benchmark
USDT0 Polygon 約620万枚(約620万ドル相当) 約620万ドル 約9.8億円 OnChain Benchmark

Ethereum上のETHの行には、Arbitrumなどほかのネットワークからの流出分や、後にステーブルコインなどを交換して得たETHは含まれていません。なお、表の金額を単純に足し合わせても被害総額にはなりません。 例えば、後に攻撃者が盗んだUSDTを売って得たETHまで「新たに盗まれたETH」として加算してしまうと、同じ被害を二度数えることになるためです。TRM Labsによるネットワーク別の評価では、Ethereum上の流出が最大で約37億9,000万ドル(約5,971億円)でした。TRM Labs

攻撃者はどうやって送金できたのか

Binanceの初期調査では、同社のシステム運用(DevOps)エンジニアのノートPCがウイルス等で侵害され、攻撃者が社内の業務用システム(サービスコンテナ)にアクセスして不正な出金取引を流し込んだ可能性が示されました。その後、Binanceは追加の侵入箇所も見つかったと説明しています。現時点でウォレットの「秘密鍵」そのものが流出した証拠はないというのが同社の見解です。侵入から出金に至るすべての経路を確定した技術報告書は、まだ公表されていません。Binanceの初期報告、Binance公式ニュースの追加説明

Ethereum上のホットウォレット「Binance 14」では、EIP-7702という仕組みを利用した操作が確認されました。これは、通常のウォレットに対して、署名によってスマートコントラクト(ブロックチェーン上で自動実行されるプログラム)の機能を持たせられるようにするEthereumの仕様です。攻撃者は、異なる取引番号に対応した50件の署名済み承認データを一つの取引に載せ、その時点で有効な承認を使ってウォレットの操作権限を攻撃者側の資産移動プログラムに委任しました。その約3分半後に大規模な流出が起き、後からウォレットに届いた資産も繰り返し外部へ移されました。TRM Labsの分析、EIP-7702の仕様

ただし、このEIP-7702という仕組みだけでは、XRPやBTCの流出を説明できません。XRP Ledgerを含むほかのネットワークでは、それぞれ通常の有効な署名を伴う正規の形式での送金が行われていました。TRM Labsは、複数の異なるブロックチェーンのウォレットへ短時間に不正な送金を指示できたことから、Binance内部の「出金・署名システム」そのものへの不正アクセスが攻撃の中心だった可能性が高いと分析しています。なお、これは同社の評価であり、Binanceによる最終的な原因認定ではありません。TRM Labsの分析

RLUSDは一部を凍結、XRPは別の資産

米Ripple社が発行するステーブルコインRLUSDは約8,850万枚が流出しました。TRM Labsのオンチェーン調査によると、そのうち約4,050万枚(約64億円)が凍結され、約4,800万枚(約76億円)は凍結される前に売却・交換されました。Ripple社は侵害されたBinanceのウォレットに残っていたRLUSDにも保護措置を取り、後から入ってくる資産が持ち出されるのを防いだとされています。TRM Labsの追跡、Ellipticの追跡

一方、XRPはRLUSDとは仕組みが異なる別の資産です。XRPはXRP Ledgerのネイティブ資産であり、特定の企業が発行・管理するトークンではないため、発行者がRLUSDの移動を止めるのと同じ方法では凍結できません。Ellipticが10月31日に更新した分析でも、流出した約2億3,300万XRPは攻撃者側のアドレスに残っており、凍結は確認されていません。今後、もし攻撃者がそれらのXRPをどこかの取引所などへ送金した段階で、受け取った取引所側が口座を止める余地はありますが、それはブロックチェーン上で発行者が資産を直接凍結する仕組みとは異なります。XRP Ledgerの仕様、Ellipticの追跡

Aaveでは「交換」ではなく、USDTを担保にWETHを借りた

攻撃者は、発行者によって凍結される恐れがあるステーブルコインを別の資産に替える手段として、分散型融資サービス(ブロックチェーン上で暗号資産の貸し借りができる仕組み)であるAaveも利用しました。Aaveのリスク対応チームによれば、攻撃者側のウォレットは6,000万USDT(約94.5億円)を担保として預け、約1万9,762 WETH(借入時点で約4,460万ドル、約70.3億円)を借り入れました。これはUSDTとETHを直接交換(売買)したのではなく、担保を残して返済義務を負う「借入れ」にあたります。Aaveの事件報告

なお、Aaveは独立した「Aaveネットワーク」というブロックチェーンではありません。今回使われたのはEthereum上で動くAave V3であり、借りたWETHもEthereum上の資産です。WETHとは、通常のETHをEthereum上の他のトークンと同じ規格で扱えるように包んだ(ラップした)もので、同じEthereum上でいつでも1対1の比率で通常のETHに戻すことができます。もちろん、ETHに戻す操作をしてもAaveでの借入債務が消えるわけではありません。オンチェーン調査では、ここで借りた分を含むETHがほかの攻撃者側の資金と合流し、複数のアドレスを経由して保管用アドレスへ移されたことが追跡されています。そのため、資金が混ざり合った後のウォレット残高全体を「Aaveから借りたETH」と数えることはできません。Ethereum公式のWETH解説、PublicAMLの送金追跡

Aaveは事件後、被害の拡大を防ぐために新たな預入れや借入れを制限する措置を取りました。ただし、この措置は、すでに攻撃者に借りられたWETHを取り戻したことを意味しません。 Aave側の公表時点では、預けられたUSDTの担保と借りられたWETHの債務がセットになった状態(ポジション)がシステム上に残っており、通常の清算ルール(担保価値が一定以下に下がった際などに自動で処分される仕組み)の対象となっていました。Aaveの事件報告と対応

凍結できた資産と、今後の回収

以下は、盗難資産に対して送金を止めた、または攻撃者の管理外へ移した措置の一覧です。USDTやUSDCなどの「凍結」は、資産が攻撃者側のアドレスに残ったまま、発行元が送金できなくした状態を指します。Arbitrum上のARBとETHは、ネットワーク側が保全用ウォレットへ移しました。表の金額は、Binanceに返還された額や法的に没収された額ではありません。OPの行は移動した可能性を示す参考情報で、確保額は未確定です。OnChain Benchmark、Elliptic

表の「移動前」は、攻撃者が最初に受け取ったアドレスから別のアドレスへ送る前に、そこで凍結された分です。最終列は、移動前と移動後などの両方に数量がある行では、その合計です。「—(内訳未確認)」の行は、移動前後を分けられないため、確認できた凍結総額を最終列に載せています。OPは確保額が未確定です。円換算は本記事と同じ1ドル=157.55円による概算です。

資産 ネットワーク 最初の受取先で移動前に凍結 移動後などの凍結・確保 凍結・保全額の合計(返還額ではない) 出典
USDT Ethereum 約9億7,110万枚 移動先で約2億500万枚。さらに約2億400万枚が凍結済みの受取先へ後から入り、そこで停止 計約13億8,000万枚(約2,174億円) OnChain Benchmark、TRM Labs
USDT Tron 約3億1,270万枚 移動先で約6,600万枚 計約3億7,870万枚(約597億円) OnChain Benchmark
USDt Avalanche —(内訳未確認) —(内訳未確認) 約840万枚(約13億円)を凍結 OnChain Benchmark
USDT0 Polygon —(内訳未確認) —(内訳未確認) 約620万枚(約9.8億円)を凍結 TRM Labs
USDC Ethereum 約8億2,300万枚 AVAXから交換・ブリッジされた約156万枚を後に凍結 計約8億2,456万枚(約1,299億円) TRM Labs
RLUSD Ethereum —(移動後に凍結) 移動先で約4,050万枚を凍結 約4,050万枚(約64億円) TRM Labs
USD1 Ethereum 約2,780万枚 移動後の追加凍結は未確認 約2,780万枚(約44億円) TRM Labs
FDUSD Ethereum —(内訳未確認) —(内訳未確認) 約350万枚(約5.5億円)を凍結 OnChain Benchmark
XAUt Ethereum —(内訳未確認) —(内訳未確認) 1万2,574 XAUt(当時約5,060万ドル、約80億円)を凍結 OnChain Benchmark
PAXG Ethereum —(内訳未確認) —(内訳未確認) 1,907 PAXG(当時約770万ドル、約12億円)を凍結 OnChain Benchmark
WBETH Ethereum —(移動後に凍結) 移動先で2万9,934 WBETHを凍結 2万9,934 WBETH(当時約7,690万ドル、約121億円) OnChain Benchmark
WLFI Ethereum 約4,850万 WLFI 移動後の追加凍結は未確認 約4,850万 WLFI(円評価額は未確認) オンチェーン調査(PANews掲載)
ARB Arbitrum —(発行元による凍結ではない) ネットワークの緊急措置で約7,460万 ARBを保全先へ移動 約7,460万 ARB(当時約1,230万ドル、約19億円)を確保 OnChain Benchmark
ETH Arbitrum —(発行元による凍結ではない) ネットワークの緊急措置で8,426 ETHを保全先へ移動 8,426 ETH(当時約1,950万ドル、約31億円)を確保 OnChain Benchmark
OP Optimism —(発行元による凍結ではない) ガバナンスが約4,400万 OPを攻撃者のアドレスから移した可能性 確定した合計額は未確認(約4,400万 OP、約500万ドル・約8億円相当の移動可能性) Elliptic

USDTとUSDCでは、最初の受取先で止まった額だけでなく、移動後に追跡して凍結した分もあります。一方、Aave上のUSDT担保は発行元の凍結額として計上できず、Aaveが市場を停止したこと自体も資産の押収を意味しません。Elliptic。また、表のArbitrum上のARB・ETHは発行元によるトークン凍結ではなく、ネットワーク側の緊急措置による確保です。

凍結・確保の全体額は、集計時点と対象範囲によって異なります。TRM Labsの10月30日初期集計は約27億ドル(約4,254億円)、Ellipticの10月31日更新は約28億5,000万ドル(約4,490億円)、Binanceは概数で約30億ドル(約4,727億円)としています。表の数値は資料ごとに時点や対象が違うため、単純に合算してこの全体額と照合することはできません。

凍結中のトークンや保全先へ移された資産をBinanceへ戻すには、関係者による確認と返還手続きが必要です。BTC、XRP、Ethereum上のETHなどのネイティブ資産は発行元の操作で凍結できず、今後は移動先の追跡や、取引所などに流入した際の対応が回収の焦点になります。Ellipticの分析

実行犯と利用者への影響は

犯行グループについて、TRM Labsは北朝鮮系のハッカー集団「TraderTraitor」の関与を高い確信度で指摘しており、Ellipticも北朝鮮系の関与を有力視しています。一方、Binance自身は現時点で実行者を特定していません。分析会社による見立て(帰属判断)と、捜査当局やBinanceによる公式な確定発表は分けて扱う必要があります。TRM Labs、Elliptic、Reuters

利用者への影響について、Binanceは利用者資産の損失を全額補うと表明し、10月31日には新たな準備金スナップショットを掲載しました。誰でも検証できる完全な証明データは現在生成中としています。また、日本国内向けのBinance Japanは、日本の顧客資産を今回被害を受けたBinanceグローバルのホットウォレットとは別の「コールドウォレット」で管理しており、緊急点検でも影響がないことを確認したと発表しました。同社の10月30日の告知では、安全のため暗号資産の出庫を予防的に一時停止しているものの、暗号資産の入庫・売買取引および日本円の入出金は通常どおり利用できるとしています。Binanceの発表、Binance Japanの発表

今後の焦点は、Binanceが公表を予告している技術報告書によって「システムへの侵入と不正な署名・出金の経路」がどこまで明確になるか、凍結された資産が実際にどれだけ返還されるか、そして補填後の準備金の証明と出庫サービスの再開状況です。このような大きな事件の後は、事件を口実にした偽の復旧案内や補償詐欺(フィッシング詐欺)が出回りやすいため十分に注意し、最新のサービス状況は必ずBinanceおよびBinance Japanの公式告知で確認するようにしてください。