動画公開日:2021-02-15(米国太平洋時間)
ジョイントレター:SECのお粗末な主張&略式判決の確信
こんにちは、弁護士のジェレミー・ホーガンです。そして、ようこそ Legal Briefs のクリプトエディションへ。
SEC対リップル社訴訟のケース・マネージメント・オーダー(事件管理命令書)が出たら連絡すると約束しましたが、それが発表されました。今日は、私たちにより良いアイデアと願わくばSEC訴訟の解決までのタイムフレームを教えてくれるケース・マネージメント・オーダーに目を通します。
そして、2月22日のヒアリングの前に判事が当事者に提出するよう求めた9ページの書簡を見ていきましょう。そしてその手紙には、事件全体が示されています。そこにはリップル社にとって本当に良いことがいくつか書かれています。その書簡を読んだ時は本当に驚きました。嬉しい驚きです。他にも和解に関することが書かれていて非常に興味をそそられます。私たちはそれを見ていきます。
簡単な免責事項です。私が言ういかなることも法的アドバイスと受け取らないでください。あなたが本当に弁護士を雇いたいなら SECに対抗してこの男を雇ってください。
イーロン・マスク「いいえ、ハッキリさせておきたい。私はSECを尊敬していません。彼らを尊敬していません。」
私はこの男は頭が良いと聞きました。
ちょっとおさらいです。SECの訴訟は2020年のクリスマス直前に起こされました。そして、トーレス判事との最初の予定された公聴会は22日です。聴聞会は電話で行われ、通常は公開法廷で行われますが、これは一般公開されています。だから、ちょっとした休暇でニューヨークに行こうと思えば、私はそこに入って座ることができます。そして、私はあなたのために電話で聞くのは大好きです。でも、電話回線を詰まらせてしまうので、裁判所があなたに許可するとは思えません。
とにかく、判事のイニシャル・カンファレンスの命令は、期限を決めて共同で合意することを求めています。弁護士は通常、直接会って日程を決める必要があります。そして、それが私たちがケース・マネージメント・オーダーの中で見ているものです。これは連邦法廷ではいつも行われることで、とても普通のことです。
しかし、このケースは、ここフロリダ州で行われる方法とは少し違っています。判事はまた、当事者に事件の概要を説明させるための書簡を書くように要求しました。そして、私はその書簡に書かれていたことの中で最も興味深い4つの事をお話しします。vlogの下にその書簡へのリンクを貼っておきますので、ご自分で見に行ってみてください。私はそれを強くお勧めします。いくつかの本当に面白いことが書かれていますよ。
まず最初に見ていくのはケース・マネージメント・オーダーです。これはデッドラインとなる特定の日に弁護士が集まり、特定の事柄についてその日までに合意をしなければいけないものです。私の前回のVlogで挙げた日付がかなり的を射ていたので、「私そう言いましたよね」と言いたくなります。
では、上から順番に詳しく見ていきましょう。最初に第1段落から見ていきます。最初に次のように言っています。
すべての当事者は、判事の前ですべてのさらなる手続きを行うことに同意しません
下級判事は重要なケースでなければそれにほとんど同意することはないので、今回のケースで彼らがそれに同意しないことについては私は驚きません。
第2段落、
この訴訟は陪審員裁判にかけられることになっています
以前にも話しましたが、あなたには陪審員裁判を受ける権利があり、いつも陪審員裁判を求めます。しかし、キック・インタラクティブ事件を見る限り、私の意見では、今回の訴訟は略式判決で判事によって判決が下されるのは間違いないと思います。個人の被告を除いてです。しかし、リップル社そのものについては、略式判決が下されると私は確信しています。
それでは第5段落に移動しましょう。
すべてのファクト・ディスカバリ(事実に関する証拠開示)は、2021年7月2日までに完了しなければなりません
これは非常にタイトなタイムフレームです。ファクト・ディスカバリでは、文書の提出、書面による質問、質問録取書(デポジション)が求められます。さて、当事者から裁判官への書簡を見て行きましょう。SECは10以上の宣誓証言を取りたがっています。物事がどの程度複雑かにもよりますが、質問録取には通常半日か丸一日を要します。場合によっては一日以上かかることもあります。つまり、彼らは10の質問録取書を取りたいわけですが、それらは7月2日までに完了しなければいけないわけです。
しかし、ケース・マネージメント・オーダーの中で最も重要な日は第7段落であり、そこには、すべてのエキスパート・ディスカバリ(専門家による証拠開示)は、2021年8月16日までに完了しなければならないと書かれています。つまり、それがディスカバリ(証拠開示)の本当に最後の日です。ここで当事者が言っているのは、2021年8月16日に全てのディスカバリが完了し、その後、モーション・プラクティス(申し立てに対する審理・判断 )に移るということです。ということは、2021年8月16日以降に、略式判決の申し立てが提出されると予想されます。
略式判決は、基本的にはXRPが証券であるかどうかの判断を裁判所や裁判官自身に求める申し立てです。2021年の8月16日にすべてのディスカバリが完了した場合、9月または場合によっては10月に略式判決の申し立てが提出されると私は予想しています。それは私が以前のvlogでお伝えしたタイムフレームと全く同じです。
それでは次に、本日提出された書類のうち、もっと興味深い2つの書類を見てみましょう。判事への書簡です。私はこれまでに9ページの判事への書簡を見たことがありません。しかし、私はこれまでに数十億ドルの訴訟に関わったことが無いので、これは分からなくもありません。
それでは、その判事への書簡を見ていきましょう。判事は彼女と話し合う上で、4つのことを当事者に要求しました。これは裁判官がこの訴訟で最初に見るものです。だから、この書簡は極めて重要です。この書簡の内容で勝敗が決まる可能性があります。ざっと見てみて、最初に私が興味深いと思ったことをいくつか挙げてみます。
(1)を見てみましょう。これは、判事が当事者にするように最初に求めたものです。彼女は、当事者に訴訟の概要と、その主張や抗弁に対する事実と法律に基づく根拠を簡単に説明するように求めました。これでSECは原告としてのスタートを切ることになります。そして、SECは1ページ目の数段落でこの訴訟について説明しています。
それで、えーと、1、2、3ページがSECの主張ですね。私はSECのこの訴訟の説明はかなり味気ないと思いました。私はそれを一度しか読んでいませんが、彼らが多くの事実を本当に提示しなかったことに少し驚きました。ここでいくつかの例を挙げてみます。
書簡の2ページ目、これが最初の段落全体で言っていることです。
第一に、原告は被告らが証券法第5条(a)および第5条(c)に違反していると主張しています。
そして、ここで一番面白いと思うのは、第2段落全体です。さらに、XRPの経済的現実と、被告がXRPを売り出す方法が現金やその他の対価と引き換えにXRPを購入して共同事業への投資をすることを可能にしたことから、Howay系列の事例に基づき、被告がXRPを「投資契約」として販売したと原告は主張しています。ここで彼らは訴訟の核心について話しています。こういうことです。
「投資契約があったのか、それともなかったのか?」
私がこの段落を読んだときに私がそこで見たものは、そこには事実が無かったということです。そのため、これは本当に弱い主張です。すべて(証拠が無い)推論ということです。ここには少なくともそれらの事実が含まれるべきでした。彼らがいくつかの事実を持っていることは知っています。なぜなら、私は訴状に書かれていたことを覚えているからです。しかし、ここには何も書かれていません。判事への最初の陳述として、これはかなり弱い陳述だと思います。
次に、SECは本訴訟における被告の抗弁を取り上げています。これは2ページめの一番下の最後の段落で彼らはこう言っています。
これらの主張に対する被告の主な反論は、XRPに「通貨」という自分勝手なレッテルを貼ることです。
訴訟で相手の抗弁に対処するのは良いことです。しかし、これは非常に弱い弁論です。それが仮にも弁論であるならば、リップル社がXRPを通貨と呼んでいる事実は、その弁論の中心ではありません。そして、SECは、1、2、3、4段落に非常に多くを費やしています。つまり、これは9ページの書簡の中のとても高価なリアル・エステートだという意味です。
ここで彼ら側の主張のために許されているのは、たったの3ページだけなのです。彼らはほぼ1ページまるまるをリップル社がXRPを通貨と呼んでいると言うことに費やしています。そして、これはただの燻製ニシン(人の注意を他にそらすもの)です。私は、判事への書簡の中で、それは本当に見当違いの時間だと思います。
ここはまさに彼らが判事に彼らの主張をしなければいけない時間なのです。しかし、彼らはリップル社がXRPを何と呼んでいたのかについて話すために3つか4つの段落を費やしています。そして、それに対する私の反応は、そんなことは本当にどうでもいいということです。それを何と呼ぼうと証券は証券なのです。それがHoweyテストの核心です。
そしてここで、SECはリップル社がXRPを通貨と呼んだとか通貨じゃないとかいうことを話すために多くの時間を無駄にしています。そんなことは私にとってはどうでもいいです。それは本当にどうでもいいことです。そして、判事にもどうでもいいことだと思います。だから、これはただの無駄なリアル・エステートです。
それでは、9ページのうち4ページ目を見てみましょう。これはリップル社が初めて判事に抗弁を展開するところです。そして、私は彼らが本当に良い仕事をしたと思います。私が予想したよりもずっと良いです。じつは、私は彼らがこの書簡に書いたことにとても関心させられました。まずは、リップル社の抗弁の解説のためにページのトップから始めましょう。
XRPが投資契約であるかどうかの話については、リップル社はシンプルに答えています。
それらは証券ではありません。XRPはビットコインやイーサ(SECが証券ではないと結論付けた他の2つのデジタル資産)のようなデジタル通貨です。
彼らがそれをここに入れてきたのが良いと思います。そして3番目の段落に行くと、このように言っています。
第一に、XRPはデジタル通貨またはデジタル資産です。リップル社による XRP の販売が「投資契約」に該当するという SEC の主張は、法的または事実に基づく根拠を欠いています。
つまり、基本的には彼らはSECのポジション・ステートメントに事実がないことを非難しているわけです。
証拠は、リップル社が将来のサービスや利益を約束することなく、資産として XRP を販売したことを示しています。このような販売を投資契約と呼ぶのは、法律用語を原形をとどめないほどに歪めているとしか思えません。実際、多くの場合、XRPを購入した人々は、被告以外にもXRPの売り手が存在しており、公開市場でのXRPの販売は一般的に匿名であるため、リップル社が売り手であったことすら知りませんでした。
つまり、リップル社がXRPを販売した後に、それが下流市場に販売され、それがどうしたら投資契約になり得るのかという指摘は素晴らしいポイントだと思います。次の段落では、リップル社はHoweyテストについて述べています。そして、ここでは本当に良い点を指摘しています。
4ページ目の下部、
Howeyの下では、SECは、特にリップル社とXRPの購入者がリップル社の経営努力に依存した「共同事業」を締結したことを示さなければなりません。SECにそれは出来ません。
再びリップル社は訴状中の事実の欠如についてSECを追求しています。そして最後に、リップル社は5ページ目で、SECがリップル社がXRPを通貨と呼んだことやそれを通貨と呼んでいなかったことについて話している3つか4つの無駄な段落に対して、完璧な回答をしていると思います。
5ページ目の上部、
SECの唯一の回答は、リップル社がXRPに「通貨」というレッテルを貼り、「投資契約」としてのXRPの経済的実体を無視しているというだけのものです。これは全く間違っています。まず最初に、XRPに通貨としてのラベルを貼ったのはリップル社ではなく、2015年にそうしたのは司法省とFinCENです。
ドカーン!素晴らしい。それはSECが書簡の最初の2つの段落で言ったことの半分を破壊したと思います。7ページを見てみましょう。ここからがさらに面白くなってくるところだと思います。なぜなら、一般的な訴訟でそうするように、判事はこの訴訟でも和解の見通しがどうなっているのかを尋ねたからです。通常、これらの件で和解すると、判事の前ですべての件を審理ことができません。そのため、判事は和解について話したいのです。したがって、当事者は和解の見通しに関する声明を出さなければなりません。
そして、それがおそらく一番面白い段落でしょう。
当事者のための協議会は、会合を開き、協議を行い、以前に和解について話し合ったが、現時点では和解の見通しが立っていないと考えています。
その通り。ようやくここからが非常に面白くなってきます。
被告はこの声明に同意するが、以前の和解協議は前政権下で行われたものであり、主に SEC を去った関連部門の責任者との間で行われていたことを指摘します。
さあもう一度見てみましょう。被告は現時点では和解に至らないことには同意するが、すべて前政権の責任者との間で行われる和解であることを裁判所に指摘します。以前のvlogで、私はどのようにゲンスラーが来るのかという話をしました。そして、この事件が和解するには、それが最適な時期なのではないかと推測していました。そして、それがリップル社がここで言及していることだと思います。
彼らは別の執行局長と交渉することになります。彼らは別のSEC幹部と交渉することになります。そして、それが和解に関して彼らが向かっているところだと思います。つまり、私のケース・マネージメント・オーダーの要約は、私が以前のvlogで予想していたタイムフレームとぴったり一致したということです。
また、私は書簡の中でのSECの論拠があまりにも弱いことに驚きました。私は、SECはリップル社がXRPを何と呼んでいたかについて話すために、かなり無駄な時間を費やしたと考えています。判事に訴訟の根拠となる事実を提供する機会を彼らは本当に無駄にしました。そして、リップル社はそれに対処するために本当に良い仕事をしたと思いました。
しかし、繰り返しになりますが、書簡の第3段落に戻りたいと思います。最大のポイントは、和解についての議論です。リップル社は、前政権との交渉に失敗したことを指摘し、新しいSEC長官の就任を待っていたことをほのめかしています。これは、リップル社が、ゲンスラーや新しい執行局長が新たな和解の可能性をもたらすと考えていることと一致します。そして、これは前回のvlogで話した現在のSEC長官が和解を阻止しているという考えと一致しています。
しかし、ゲンスラーと彼のチームが権力を握った後、それが起こり得る可能性は高いでしょう。それを待ちましょう。そして何が起こるのか見てみましょう。
ご視聴頂き有り難うございました。約束を守り、常に秘密を守ることを忘れずに。それ以外のことはすべて任意です。