RippleがAPEC:アジア太平洋経済協力会議のスポンサーに

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RippleがAPECのスポンサーに

Rippleが今年サンフランシスコで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)のダイヤモンドスポンサーになることが発表されました。

APEC(アジア太平洋経済協力)は、アジア太平洋地域の経済成長、協力、貿易、投資の促進を目的とした地域間のフォーラムです。1989年に設立され、現在21のメンバー経済体が参加しています。これらのメンバーは、地域の経済的な統合を深め、持続可能な経済成長と繁栄を追求することを目指しています。

APECは、自由で開かれた貿易と投資の促進、経済技術協力の強化、そして地域の経済的な統合を促進するための政策の調整を行っています。このフォーラムは、高官会合、各種委員会やワーキンググループ、そして年に一度開催されるAPEC経済指導者会議など、さまざまなレベルで活動を行っています。

APECのメンバー経済体は、アジア太平洋地域のさまざまな経済発展段階にある国々を含んでおり、それぞれの国が相互の経済発展をサポートし合うことにより、地域全体の繁栄を目指しています。

今回APEC 2023が開催されるサンフランシスコ都市圏のGDPは5,010億ドルで、米国で4番目に大きな経済地域であり、サンフランシスコ・ベイエリアには、フォーチュン500に名を連ねる世界的な大企業(テスラ、ウーバー、セールスフォース、ピクサー、ネットフリックス、ルーカスフィルム、リーバイ・ストラウス)や、AI、バイオテクノロジー、ソフトウェア、クリーンテック、ソーシャルメディアの分野で最も革新的な企業の本拠地があります。

APEC加盟国との貿易では、双方向通関で年間1,000億ドルを記録しています。また、アジア系アメリカ人はサンフランシスコの総人口の33%を占めています。

ダイヤモンドスポンサーとなるRippleの他には、サンフランシスコのグラトンリゾート・アンド・カジノがプレミアスポンサーとなる他、アップル、セールスフォース、VISAがプラチナスポンサーとして参加しています。ジェトロ(日本貿易振興機構)によれば、Rippleはスポンサーシップとして200万ドルを今回APECに資金提供しました。

参考:米サンフランシスコで11月開催のAPECリーダーズウイーク、資金調達目標額を達成 | ジェトロ

 

APECビジネス諮問委員会の優先課題

APECへの参加は、主に各メンバー経済体(国や地域)の政府によるものです。しかし、APECはビジネス界との協力も重視しており、このために「APECビジネス諮問委員会(ABAC)」が設立されています。

ABACは、APEC加盟各国から選ばれたビジネスリーダーで構成されており、これらのリーダーは様々な業界や企業を代表しています。彼らは、政府との対話を通じて、ビジネスコミュニティの視点や提案をAPECの政策プロセスに反映させる役割を果たしています。

参加する企業は、大手多国籍企業から中小企業、特定の業界団体、非政府組織まで多岐にわたります。これらの企業や組織は、貿易、投資、持続可能な発展、イノベーションなど、APECの主要なテーマに関連していることが多いです。

一般に、APECに参加する企業やビジネスリーダーは、各メンバー経済体内での影響力が強く、地域や世界経済に対して積極的に関与しようとする組織や個人であることが多いです。彼らは、APECの目標に沿った経済的な成長と地域の統合を促進するために、知見や資源を提供します。

ABACには「経済統合」「デジタルとイノベーション」「持続的成長」の3つの作業部会があり、金融タスクフォース(FTF)と包摂タスクフォースが各作業部会との部門横断的な問題に取り組みます。今年の金融タスクフォース(FTF)の優先課題は以下の6点です。

【経済統合作業部会と共通の優先課題】
・越境デジタル貿易金融サービスの促進
・越境オープンデータ/オープンバンキングとデジタル決済の促進

【デジタルとイノベーション作業部会と共通の優先課題】
・相互運用可能なホールセール型中央銀行デジタル通貨(CBDC)の促進
・金融サービスにおける広範なデータ共有・利用のための政策・規制フレームワークの開発

【持続的成長作業部会と共通の優先課題】
・公正かつ安価なトランジションへの資金供給
・持続可能なイノベーションへの資金供給

このため、Rippleが今年のAPECにスポンサーとして参加することになった理由も、これらの優先課題に対する提言に合致する専門知識とソリューションを持つからかもしれません。

参考:2023年ABAC金融タスクフォースの活動 | 大和総研

 

世界で存在感を高めるリップル社

RippleはAPECのスポンサーとなった他、今年のダボス会議にも参加しており、国際的な存在感を高めています。

また、先月から三笘選手が所属するサッカー・プレミアリーグのスポンサーとなったこともSNS上などでも大きな話題になっています。Rippleの広告はプレミアリーグの多数の試合で確認できます。

また、ニューヨークのタイムズスクエア周辺には、最近新たに設置された巨大なスクリーンに毎日Rippleの広告が表示されるようになりました。

 

Rippleの快進撃はこれから

SECとの訴訟で略式判決が出たことで、特に海外の金融機関がRippleに急速に近づき始めています。金融大手のHSBC行は、現実資産のトークン化サービスの提供を発表し、そのプラットフォームでRipple傘下のMetacoが開発・提供する「Harmonize」を利用することが明らかになっています。(写真:赤い服はRippleのモニカ・ロング社長)

参考:HSBC銀がリップル傘下Metacoと協業、トークン化したRWAのカストディをローンチへ | CoinPost

また、香港を含む複数の国と地域の中央銀行がRippleのCBDC(中央銀行デジタル通貨)プラットフォームをパイロットプロジェクトに採用することが発表されています。ジョージア駐日大使はX.com(旧Twitter)でも、同国中央銀行のCBDCプロジェクトの最終選考でRippleのプラットフォームを選定したことを発表しています。

RippleのCBDCソリューションについては、筆者のYouTubeチャンネルで動画の和訳を行っています。

 

なぜRippleがAPECやWEFに参加するのか?

では、なぜRippleがAPEC(アジア太平洋経済協力会議)やWEF(世界経済フォーラム)に積極的に顔を出すのでしょうか? それは間違いなく、そこで各国首脳陣と会話をする予定があるからでしょう。

岸田首相や日本の首脳陣はRippleと会話をするのでしょうか。日本の金融業界とインフラが今後どのレベルでRippleと関わっていくのかは分かりませんが、私が危惧していることは「これをすると〇〇が儲かってしまう」という損得勘定の思考に陥りやすい日本人の性質から『Win-Win』の関係を築くことに失敗し、日本だけが世界の成長する市場から取り残されてしまわないかということです。

 

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