動画公開日:2022-09-18(米国太平洋時間)
すべてのトークンを包み込むRippleの略式判決の申し立て
こんばんは、リーガルブリーフ・ダブルパンプへようこそ。
そうです、私たちが1年半以上待ちわびた夜です。両陣営は互いを見定めてきました。数々の申し立て、数え切れないほどのヒアリング、証拠開示合戦がありました。そして、ついに両者がぶつかり、戦い、互いの主張を引き裂き、略式裁判の申し立てを行うときがやってきました。
さあ、戦いの始まりです。
(オープニングタイトル)
はい。昨日、両者は略式判決の申し立てを提出しました。私はこんなに異なる弁論趣意書は今までに見たことがありません。まるでリップル社とSECが2つの全く異なる訴訟に巻き込まれたかのようです。SECは過去10年間の XRP の価格についてリップル社が言ったあらゆる小さなことを取り上げて、それを申し立てとしてつなぎ合わせました。そしてリップル社は、弁論趣意書では全く逆の方向に進み、投資契約とは何かについて、非常に洗練された法的攻撃を行いました。
この戦いは再答弁趣意書で交わされることになります。なぜなら、この2つの弁論趣意書は基本的に互いを無視して議論しているからです。まるで老夫婦のように。そこで、これから10分から15分ほどの私の仕事は、その主張が何であるか皆さんが理解するのを助けることです。そして、ちょっとした伏線として、SECはこの訴訟に関する事実だけに非常にフォーカスしているということをお伝えしておきます。
言い換えれば、もしSECが勝った場合には、この訴訟にのみ勝つということです。それは非常に具体的事実に特化しているのです。しかし、もしリップル社が勝った場合には、その主張は非常に広範なものとなり、今後SECが行うすべてのことに支障をきたす可能性があります。ちょっと興奮しすぎて先走りしすぎました。18歳に戻ったみたいです。それでは、正しい方法で、舞台を整えましょう。
昨日、私たちは当事者の75ページの略式判決の申し立てを初めて見ました。そして私は、Ripple訴訟はこれらの申し立てで決着する可能性が高いと信じています。SECがその弁論趣意書で明確に述べているようにです。
略式判決は、重要な事実に関して真正な論争がなく、申立人に法の問題として判決を受ける権利があることを記録が示している場合に適当です。
この訴訟は略式判決が妥当です。なぜなら、争点となる事実問題があまりないからです。SECがリップル社から引き出した発言はすべて明らかに正しいものです。もしリップル社の従業員がTwitterの投稿で「リップル社はXRPの価格を気にしている」と書いたとしても、誰もそれが投稿されたことに異議を唱えてはいません。彼らは、その投稿が何を意味するのかについて議論しているだけです。そしてそれが、この訴訟が略式判決に適している理由です。それですべての議論は終わりです。
しかし、弁論趣意書の内容に触れる前に、弁論趣意書に書かれていないことについて、いくつか衝撃を受けたことがあります。何よりもまず、ジョン・ディートン弁護士や最近ではDigital Chamber of Commerceがこの件について議論していますが、SECの略式判決の申し立てのどこにも、XRPが本質的に証券であると主張するものはありません。
実際、SECの弁論趣意書では、リップル社のXRPの販売とマーケティングに焦点が当てられており、リップル社の行為だけでその販売が有価証券になったとしています。SECの目次の4ページと5ページを見てください。見出しだけを見てください。
I. リップル社は投資契約を募集および販売した。
II. 被告は、XRPを直接または間接的に募集および販売したとき、第5条に違反した。
SECが本当に主張しているのはこれだけです。そしてそれは、XRPがそれ自体が証券であるという主張ではありません。そしてそれは、テーブルからそれを取り除くための大きな譲歩です。なぜならそれは、私たちが以前議論した、裁判所がXRP自体を証券と認定し、あなたが役に立たない無価値なデジタルコードの断片を保有することになるという悪夢のシナリオを、テーブルから取り除くことでもあると思うからです。
では、皆さん、深呼吸してください。
(深呼吸の動画)
そして、これらの弁論趣意書における次の大きな驚きは、フェア・ノーティス・ディフェンス(公正な通知の抗弁)へのアプローチ方法でした。あるいは、アプローチされていないと言うべきでしょう。リップル社は、フェア・ノーティス・ディフェンスに関する略式判決の申し立てを全くしていません。
私はそれを探し続けました。そして、それはありませんでした。SECだけがそれについて略式判決を申し立てました。さて、なぜリップル社は、すべての証拠開示紛争やヒンマンの電子メールやその他もろもろの戦いの後、この件を持ち出さなかったのでしょうか?
少し憶測をする必要がありますが、リップル社はおそらく2つのことを考えています。1つ目は、フェア・ノーティス・ディフェンスを使うまでもなく勝てるということです。詳しくは後ほど。そして2つ目は、フェア・ノーティス・ディフェンスに関する略式判決は時期尚早であるということです。なぜなら、ヒンマン電子メールの問題は、まだ宙に浮いており、これらの電子メールはその主張の不可欠な部分となるであろうからです。
そして、考えれば考えるほど、私はそれが理にかなっていると思います。なぜなら、リップル社はまずこの第5条違反の争いをすることになるからです。そして、たとえ敗れたとしても、バックアップとしてフェア・ノーティス・ディフェンスがあります。
でも、次に進みましょう。歯を食いしばって、SECの弁論趣意書を見ましょう。そして、ここには驚くべきものは何もありませんでした。昨年のビデオで、SECは過去10年間にリップル社が行ったすべての声明を取り上げ、それをリップル社に不利に利用しようとしていると説明したとおりです。
あなたの奥さんのようなものです。え、なに???
そして、SECはその内容をまとめるのに、実に良い仕事をしています。基本的にSECの弁論趣意書は、SECが100の異なるリップル社の声明を特定のカテゴリーに整理し、それらをすべてまとめたものです。そして、ここに声明の2つの主要なカテゴリーがあります。
それはSECの目次からです。2ページと3ページを見てください。
被告は、XRPの購入を共同事業への投資と称して販売した。
それが1つ目のカテゴリーです。そして、
被告は、投資家に対し、XRPはリップル社が約束した経営努力に基づき利益を得ることができる投資先であると見なすよう伝えた。
これが2番目のカテゴリーです。これはSECがまとめた良い段落の一例です。そして、これは弁論趣意書の22ページからです。
XRP投資家や市場参加者へのメールでも、リップル社は XRP の価格上昇がリップル社の成功の証拠であるという概念を押し出しています。リップル社は電子メールでXRP投資家に直接その点を伝え、価格上昇をXRPとXRP Ledgerの「採用」の証拠と宣伝し、XRPが達成した「記録的な週」を売り込み、「XRPの有用性・価値とリップル社の技術の採用利用との間に強い相関関係がある」ことに言及しました。
さて、これらの段落は、来月のこの再答弁趣意書においてリップル社によって攻撃されると思います。しかし、全体として、SEC はこれらの記述をすべてつなぎ合わせるという良い仕事をしています。少なくとも、リップル社は XRP の価格に関心を持ち投資しており、XRP の購入者はリップル社が XRP の価格を上昇させることを合理的に期待していたことを示唆するような絵になっています。そして、それが今のところ、この訴訟における戦いの焦点となっています。リップル社はどのように XRP を販売したのでしょうか?
そして、リップル社は略式判決の申し立ての中で、私たちに大きな肩すかしを食らわせ、全く違う方向へ私たちを連れて行きました。実際、リップル社の弁論趣意書は、法律の合気道のような動きでした。そのため、私は彼らが何を言っているのか理解するために2度読みました。
(合気道の動画)
合気投げ!
では早速ですが、リップル社の主な主張を見ていきたいと思います。これを説明できるのかどうか、私自身も気になるところです。やってみないとわかりません。この動画を見る前にリップル社の弁論趣意書を見ていた方は、最初の30ページくらいでがっかりされたのではないでしょうか?
しばらく目次を見てください。13ページ目から、リップル社がHoweyテストに取り組むと思ったら、1933年以前のブルースカイ事件と呼ばれるものについて話し始めています。つまり、リップル社は8ページを使って、SECが存在する前に起こったことについて話しているのです。彼らは何をしているのでしょうか?
そして、次の10ページでは、「投資契約」という言葉について話しています。そしてまた、Howeyとか4つの要件とか、そのようなことは一言も書いていません。「なんなんだ、これは?」そう思ったでしょう? リップル社の法務チームは、実は非常に洗練された方法で基本に立ち返ろうとしているのです。
なぜなら、Howey事件は投資契約の評価方法を教えてくれますが、リップル社はここで、より根本的に「投資契約とは何か?」、より正確に言えば「1933年米国証券法において、SECに登録しなければならない投資契約とは何か?」を問いかけています。
あるいは、弁論趣意書の15ページの説明のようにです。
証券法の定義にあるもののうち、SECがXRPに適用しようとしているのは「投資契約」だけです。証券法は「投資契約」を定義していません。しかし、言葉は一般的に「議会が制定した時点で…その通常の、現代の、共通の意味をとるように解釈されるべきである」というのが「法令解釈の基本的な規範」です。
そして、1933年当時の投資契約の意味は、すでに州裁判所によって確立されていました。当時、「ブルースカイ法」と呼ばれていたものです。ブルースカイ法とは、州独自の証券法のことです。アメリカには連邦法と州法があります。当時、議会が連邦証券法を制定する際には、州の判例法をすべて取り込んで、連邦法を解釈するために使っていました。
1925年に制定されたテキサスやミネソタの証券法を気にする人などいないでしょう。いいえ、私たちが気にします。なぜなら、これらの法律にはこう書かれていたからです。
リップル社の準備書面18ページを見てください。
a. 1933 年以前のブルースカイ「投資契約」事件は、すべて契約に関わるものであった。
投資の特徴を持つ「契約」が存在しなければ、「投資契約」は成立し得ません。従って、ブルースカイの判例は、契約が「投資契約」であるかどうかを検討する前に、契約の存在を閾値として扱いました。
そして、それ以上に素晴らしいことがあります。1933年以前のすべてのブルースカイ法は、申し立てられた証券のプロモーターに販売後の義務(post-sale obligation)があることを要求していました。弁論趣意書の19ページを見てください。
また、プロモーターが投資家に対して販売後の義務(post-sale obligation)を約束する契約でなければ、「投資契約」は成立しません。そうでなければ、その契約は単なる資産売却です。ブルースカイ事件では、このような義務を伴わない契約をこの法律用語に当てはめようとする試みが否定されています。
つまり、どういうことでしょうか? それは、リップル社があなたにXRPを売ったり、販売したりするとき、投資契約が成立し、証券の販売が成立するためには、あなたに対して何らかの法的義務が発生する必要があるということです。しばらくの間、じっくり考えましょう。
(Tim and Eric Awesome Show/The Universeの動画)
言い換えれば、あなたがXRPを購入したとき、リップル社はあなたに何かをする法的義務を負っていなければいけませんでした。しかし、考えてみてください。もしリップル社がXRPを完全にやめて、代わりにXLMをクロスボーダー決済に使うことにしたら、あなたは何か法的な手段を取ることができるでしょうか?
いいえ、できません。あなたや私がそれについてできることは何もないでしょう。リップル社はあなたに対して何の法的義務も負っていません。そしてそれは、米国証券法を根拠づけるブルースカイ法によれば、有価証券ではなく資産の売却にあたるとされているのです。
そしてそれは古いブルースカイ法だけではありません。それはこのように言っています。リップル社の弁論趣意書の19ページを見てください。
Howeyの最高裁への弁論趣意書では、SEC自身が提唱する「投資契約」の定義も同様に「契約上の取決め」を要求していました。(SECの「『投資契約』の定義は…プロモーターの努力によって利益を得ることを期待した企業への資金の投資に関するあらゆる契約上の取り決めを含む、と説明しています)」。HoweyにおけるSECの定義は正しかったのです。我々の調査では、このような契約関係なしに投資契約を認めた事例は存在しないことが明らかになりました。
友人達よ、これは1億ドルの価値のある調査です。そして、この事例がある第2巡回区での拘束力のある判例はどうでしょう? それこそが本当に重要なことでしょう?
では、22ページを見てみましょう。
第2巡回区が投資契約を認定した各事例も、同様に、ある権利を伝達する契約を特定した上で、その権利が投資契約に該当するかどうかを周囲の文脈から判断しています。
おっと、SEC…
そして今、リップル社がSECへの最初の質問状で、「投資契約とは何だったのか?」という質問に対する答えを求めるのに、なぜあれほどまでに集中したのかがわかります。なぜなら、法律によれば、何もなかったからです。もし私がSECなら、明日にでも法律書を読みあさり、投資契約が成立するためには、資産の売り手が買い手に対して販売後の法的義務を負う必要はない、という判例を見つけたいと思うでしょう。
さて、あなたにとって理解しやすいように説明したつもりです。そして、この議論を理解すれば、この議論がいかに広範なものであるかも理解できるはずです。コインの売り手が購入者に対して販売後の何らかの法的義務を負うようなコインの募集は、ICOであろうとなかろうと、いくつ思いつきますか?
皆無でしょう? 私もそう思います。
リップル社はこの弁論趣意書でまさに足払いをして見せました。ご視聴ありがとうございました。