MoneyGramがXRPを利用した送金テストを開始

世界第2位の送金事業者がxRapid/XRPを採用

世界第2位の送金事業者である MoneyGramxRapidXRP を利用して送金を行うことがリップル社と MoneyGram から公式に発表されました。

これまでリップル社からは、国際的な送金事業者の上位5社のうち3社が xRapid/XRP を利用した送金を計画していることが明かされていましたが、ついにそのうちの一社が国際送金に XRP を利用することを公式に発表しました。

国際的な送金事業者5社のうち3社が2018年中にXRPを利用した送金を開始する予定です。そして更に拡大中です。

主要メディアによる報道

昨年末からのXRP価格の高騰により、主要メディアが Ripple に注目していたところに更なる大きなニュースが飛び込んできたことで、各社がこぞって今回のニュースを大きく取り上げ始めました。

XRPの価格が上がる仕組み

おそらく多くの人が「だから何なの?」という疑問を持ったことでしょう。報道機関が Ripple の XRP に注目している理由は『XRPの価格が上がる仕組み』そのものにあります。

これはリップル社が昨年東京で開催されたXRPミートアップで紹介したスライドです。

図1.リップル社によるxRapidの説明 出典:XRPミートアップ東京

この図では現在既に行われている米国からメキシコへの xRapid/XRP を利用した実送金の仕組みが説明されています。この送金の流れをリップル社の Emi Yoshikawaさんは次のように説明しています。

つまり送金トランザクションによって XRP が買われる仕組みです。Emiさんが『変換』という言葉を使っているのは、実際には XRP が買われるというよりも XRP への『両替』が行われるからです。

簡単に言うと、100万円を送金しようとすると100万円分のXRPと法定通貨の両替が行われます。図1のスライドで言うと

金融機関(米国)=> 取引所A => XRP Ledger => 取引所B => 金融機関(メキシコ)

という流れで、取引所Aでは USD/XRP の両替が行われ、取引所Bでは XRP/MXN の両替が行われます。

図2.ILP送金の仕組み

このような流れで各国から送金される法定通貨が XRP に両替されるため、単位時間当たりの送金時価総額が大きくなることによって XRP の価格が上がるというのが xRapid/XRP の仕組みです。

ですから、実際に世界中で XRP Ledger を経由した送金が行われるようになれば、理論的には1 XRPあたり数千円の価格が付いてもおかしくはないわけです。

国際的な送金事業者の残り2社とは

今回は MoneyGram が Ripple の xRapid/XRP を利用した送金を行うことを発表しましたが、リップル社の言う3社のうち残り2社とはいったいどこでしょうか?

最も有力な候補だと言われているのは、既にリップル社のパートナーであることが発表されている Western Union です。Western Union は2014年にリップル社と提携した Earthport のパートナーでもあります。

ちまたで噂されているもう一社は TransferWise です。詳しい理由はわかりませんが、それらしい動きを察知している人がいるのかもしれません。

その他に国際送金事業者としてすぐに思いつくのは次の5社でしょう。

  1. Western Union
  2. Moneygram
  3. TransferWise
  4. World Remit
  5. PayPal

私がこれらの予想にもう一つ加えたいのが UAE Exchange です。一つの理由は、世界最大の送金事業者だからです。

もう一つの理由は、UAE Exchange がリップル社と交渉していることが分かっているからです。

総合的に考えて、リップル社の発表後に私が予想していた3社はWestern UnionMoneyGramUAE Exchangeです。

私の予想が当たるかは分かりませんが、少なくとも3社が2018年中に XRP を利用した送金を開始することは間違いなさそうです。

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