ビットコイン界隈でパニックの原因になっている中国の規制に関する情報を整理するためのページを作りました。
ニュース
中国のICO規制からビットコインP2Pの禁止までの報道の流れは、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事が分かり易いです。
- 中国、暗号通貨の資金調達「ICO」を禁止(Wall Street Journal 2017/9/5)
- 中国、ビットコイン取引所を閉鎖へ=関係筋(Wall Street Journal 2017/9/11)
- ビットコイン封じ込める中国、募るユーザーの不安(Wall Street Journal 2017/9/14)
- 中国、ビットコインP2Pも禁止へ(Wall Street Journal 2017/9/19)
日本経済新聞も9月5日のICO禁止騒ぎから取引所の全面閉鎖までを報じています。WSJと異なるのはビットコインP2Pの禁止まで取り上げていないことです。多くの日本人は情報ソースとして日本経済新聞に頼っているため、もしかしたら日本人は中国でのビットコインP2Pの全面禁止については把握できていない可能性もあります。
- 中国のICO全面禁止、広がる波紋 仮想通貨下落(日本経済新聞 2017/9/5)
- 中国、仮想通貨取引所を当面閉鎖 ビットコイン急落(日本経済新聞 2017/9/9)
- 中国、仮想通貨取引所を閉鎖へ 金融市場の安定優先(日本経済新聞 2017/9/9)
- 中国、仮想通貨の取引所閉鎖報道 元建てビットコイン急落(日本経済新聞 2017/9/10)
- ビットコインが一時急落、4000ドル割れ 中国で取引所の閉鎖報道(日本経済新聞 2017/9/11)
- ビットコイン、安値圏 3300ドル台、中国取引所の閉鎖ショック続く(日本経済新聞 2017/9/15)
- 中国の仮想通貨取引所、10月末全面閉鎖へ(日本経済新聞 2017/9/16)
- ビットコインが急伸 4000ドル台回復 一時3000ドル割れも押し目買い(日本経済新聞 2017/9/19)
その他の新聞・報道各社も中国でのビットコイン取引所停止のニュースを大きく取り上げています。
- ビットコインの中国大手取引所 今月末で取り引き停止へ(NHK 2017/9/15)
- ビットコイン中国、取引停止へ=政府が指示-価格は一時30%急落(時事通信 2017/9/15)
- 中国、仮想通貨大手停止へ 3主要取引所、当局指導(産経新聞 2017/9/16)
- 中国、仮想通貨の規制を強化 3大取引所、すべて閉鎖へ(朝日新聞 2017/9/16)
- 仮想通貨、大手取引所停止へ 当局指導(毎日新聞 2017/9/16)
- 北京と上海の金融当局、ビットコイン取引所の閉鎖命じる 報道(Yahoo!Japanニュース 2017/9/19)
ブログ
現在のところ、これまでの流れを一番分かり易くまとめているのは、こちらの Ethereum Japan のブログだと思います。
- 中国がイーサリアムなどのICOを規制、その実態と国内事情(Ethereum Japan 2017/9/6)
- 中国は海外ビットコイン取引所とクライアントへの接続を切断する可能性が浮上(Ethereum Japan 2017/9/16)
- 中国のビットコイン取引所に対する規制と各取引所の対応まとめ(Ethereum Japan 2017/9/18)
これによると中国の各取引所の対応は次のようになります。日本のビットコイン界隈に一時的な対応という情報が出回っていますが私は信用していません。(中国語の情報ソースには、そのような記載は一切ありませんでした。)
取引所 | 対応 |
OKCoin | 取引停止 |
BTCC | 閉鎖(9/30) |
Huobi | 取引停止 |
CHBTC | 取引停止 |
BTCTrade | 取引停止 |
Haobtc | 取引停止 |
Yunbi | 取引停止(9/20)、閉鎖 |
Yuanbao | 取引停止(9/28)、閉鎖 |
BTC100 | 取引停止(9/22)、閉鎖 |
Jubi | 取引停止 |
Bitbays | 閉鎖 |
Dahonghuo | 取引停止(9/20)、閉鎖 |
BTC38 | 取引停止 |
ViaBTC | 閉鎖(9/30) |
YOBTC | 閉鎖 |
ツイッター
当初、規制当局から北京の取引所に対して出されたと思われる文書がツイッターにアップされ、様々な憶測が流れました。
(Unverified) report that China is trying to block bitcoin exchanges and p2p network in China by GFW @cnLedger pic.twitter.com/GSyyWHFQhj
— ฿tcDrak (@btcdrak) 2017年9月16日
OKCoinは早々に撤収を始めているようです。
Bye okcoin pic.twitter.com/veEb8aCUBW
— rainmaker xiong (@xiong1000) September 22, 2017
その他の情報源
今後は中国のネットワークの疎通状態などを確認しておくと良いかもしれません。
分かったこと・考察
- ICOの禁止
- 香港を除く中国の全取引所が暗号通貨の取引を停止・閉鎖
- ビットコインP2Pへのアクセスを遮断
中国は金盾(きんじゅん/グレート・ファイアウォール)と呼ばれるインターネット情報検閲システムを用いて、中国本土からその他の地域のネットワークへのアクセスを遮断することができます。(この検閲システムは特別行政区の香港とマカオには適用されません。)このため、中国人が中国国内から Google や Facebook などのシステムにアクセスできないことは有名です。
おそらく、中国政府のビットコインに対する今回の対応も、Googleなどのシステムへのアクセス禁止と同様に金盾(グレート・ファイアウォール)を用いたものだと思います。つまり、一時的な対応ではなく本格的に中国国民のビットコインへのアクセスを遮断することを決定したものではないかと予想します。
ご存知の通り、私は各国の規制に準拠せずに運営されているビットコインや取引所については興味がありません。今後は誰もが安心して利用できる規制に準拠した取引所が、SBIなどによって作られることに期待しています。尚、SBIの取引所は Ripple の XRP だけではなく、ビットコインや Ethereum なども取り扱う予定とのことです。