ブロックチェーン技術で金融・産業に革命(産経新聞)

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ブロックチェーン技術で金融・産業に革命!

本日(4/29)の産経新聞朝刊7面の日曜経済講座で SBI Ripple Asia が主導する『内外為替一元化コンソーシアム』が大きく取り上げられました。記事を書いたのは産経新聞社経済本部長の吉田憲司氏で、記事は次のような衝撃的な出だしから始まります。

平成30年は「送金革命が起こった年」として歴史に刻まれるかもしれない・・・

記事では SBI Ripple Asia が主導する『内外為替一元化コンソーシアム』と『マネータップ』と呼ばれるスマホ向け送金アプリが紹介され、『アフタービットコイン』の著者 中島真志氏や SBI Ripple Asia代表取締役の沖田貴史氏の言葉を引用して今年の夏から起こる送金革命とその可能性が詳しく解説されています。記事全文は産経新聞のウェブサイトでも閲覧することができます。

 

新たに5社が xVia を採用

さらに Business Wire などの報道によると FairFX(英国)、RationalFX(英国)、Exchange4Free(英国)、UniPAY(ジョージア)、MoneyMatch(マレーシア)の5社が新たに RippleNet による支払いを実現するために xVia を採用しました。

 

XRPは証券なのか?

このネタは個人的には「どうでもいい」というスタンスなのですが、あまりにも問い合わせが多いので少し情報を整理してみます。情報の元をたどると MIT Technology Review で取り上げられている元CFTC(米商品先物取引委員会)委員長の発言であることが分かります。

問題の発言は記事の中の次の部分です。

Even popular cryptocurrencies XRP and Ether might be securities and thus subject to relatively strict regulation, he said.

【和訳】
「人気の高い暗号化通貨であるXRPとEtherでさえ証券かもしれないので、比較的厳格な規制を受ける可能性がある。」と彼は述べた。

そしてニューヨーク・タイムズでは同氏が同じ場で次のように発言したと伝えています。(URLにもMITとあるので出所は同じでしょう。)

“There is a strong case for both of them — but particularly Ripple — that they are noncompliant securities,” he said in an interview.

【和訳】
「それらの両方に揺るぎない主張があります — しかし特にRipple — それらは非準拠証券です、」と彼はインタビューの中で言った。

念のため再確認しておくと個人的にはどうでもよいことだと思っているのですが、MITの記事とNYタイムズの記事でCFTC元委員長の論調が随分違うのが気になります。

 

ニューヨーク・タイムズとの因縁

ニューヨーク・タイムズで思い出すのは過去に「リップル社はXRPをもう使わない。」と記事に書いたことでリップル社とツイッター上でやりあった一件です。

その際にも今回と同様にリップル社ははっきりと「XRPは我々の戦略の中心であり続ける」と反論しました。当時の空気感(ドタバタ感)は次のやり取りからも分かるでしょう。

読者「それじゃあNYタイムズの記事から言われているみたいにXRPは死んでないの???見捨てられてないの???」

リップル社「はい、その通りです。私達が言ったようにXRPは中心であり続けます。」

 

証券でもいいじゃん・・・

そもそも仮想通貨の法的な扱いは国ごとに異なっていて、ヨーロッパなど国によってはもともと証券という扱いです。日本は資金決済法によって新たに仮想通貨というものを規定したことが他国との違いです。仮に本当にアメリカでXRPが証券という扱いになったとしても、証券を扱う資格がある証券会社やゴールドマン・サックスのような投資銀行がXRPを取り扱う特権を得るだけでしょう。日本であればリップル社の大株主であるSBIやコインチェックを買収したことでも有名なマネックスなどの証券会社ということになります。これによってダメージを受けるのは既存の仮想通貨取引所や仮想通貨市場の方です。

そして本当にアメリカの証券取引委員会(SEC)が証券の違法な取り扱いとして問題視しているのはICO(Initial Coin Offerings)の方です。

また、誤解を招くといけないので書いておきますが、リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウスはこの件に関して XRP は証券にはあたらないと、はっきり説明しています。これについては Eddieさんのツイートが参考になります。

重要な部分をいくつか抜粋します。

ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の元局長であるベン・ロースキーをRippleの取締役に迎え入れたとき、コアなクリプトコミュニティから「Rippleは終わった」と散々言われたが、その考えは間違っていると思う。今、我々が掲げている目標を実現するには規制当局との連携は必要不可欠だ。

最近、ニューヨーク・タイムズの記事で「EthereumやRippleは証券に該当するか」「証券をどう定義するか」について取り上げられた。実際、多くのICOに関しては証券と見なされることになると思う。それはユースケースがないからだ。Rippleは規制当局と連携することで幸いにして反政府、反体制の取り組みの一種と見なされていない。

Howey Testという1930年代のアメリカ最高裁の判決をベースに、特定の取引が投資契約に該当するかを判断するためのテストがあるが、その診断に基づくとXRPは明確に証券に該当しないと私は思っている。

つまり、リップル社はしっかりとした根拠に基づいて XRP は証券に該当しないだろうと説明しているわけです。

Howey Test とは、アメリカの最高裁判所が最も初期に定めた「投資契約」該当性の審査基準の1つです。

 

もう一度冷静に元記事を読んでみよう

それでは現在MITの講師をしている元CFTC委員長の発言を取り上げたMITの記事をもう一度ちゃんと読んでみましょう。

まあ、私はこの件には本当に興味がないのですが SEC(証券取引委員会)や元CFTC委員長(現MIT講師)の警告を見る限り

「ICOマジやばくね?」

とは思います。仮にそれらが証券だった場合に投資銀行や証券会社は取り扱わないでしょうから。

参考:
SEC Official: ICO Market Shows Need for Securities Regulation

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