ビル・クリントン元アメリカ大統領とジーン・スパーリングがSWELLで基調講演
リップル社は同社が主催する今年のSWELLカンファレンスの基調講演でビル・クリントン元アメリカ大統領と同社取締役のジーン・スパーリング氏が登壇すると発表しました。
『価値のインターネット』とニューエコノミー
若い人にはあまり馴染みがないかもしれませんが、ビル・クリントン政権における同氏の大統領任期は1993年1月20日から2001年1月20日までで、同政権の副大統領は2007年にノーベル平和賞を受賞したアル・ゴアが務めました。ビル・クリントンは、私たち最初のインターネット世代にとっては最も親しみのあるアメリカ大統領で、マイクロソフトのビル・ゲイツらと共に90年代に提唱されたニューエコノミー1)ニューエコノミー:需要と供給が一致している経済構造のこと。一般に、需要が供給を上回るとインフレになり、供給が需要を上回ると失業率が上がる。もし、需要と供給が一致していればインフレも失業も起きない。従来の経済(つまりオールドエコノミー)では、需要にあわせた供給ができるようになるまで時間がかかり、需要と供給の一致はむずかしかった。好景気のときには需要に供給が追いつかずインフレになり、供給が軌道に乗ると供給過多になるほど製造して景気の後退を招き、結果として供給能力を縮小するためのリストラを行うということを繰り返してきた。しかし、コンピュータやインターネットを使う産業が発達することで、企業は顧客の需要に一致する適切な供給ができるようになった。アメリカの情報通信産業を中心とした好景気と失業率の低下が、こうした経済構造を背景としていると分析され、「ニューエコノミー」ということばが1990年代の末に登場した。 ―日本大百科全書(ニッポニカ)よりを支えた人物です。
ビル・クリントン政権で副大統領として活躍したアル・ゴアは上院議員だった1991年に『High Performance Computing and Communication Act of 1991』という法案を作成し、この法案が1991年12月9日に可決され、National Information Infrastructure(NII)が生まれました。これがアル・ゴアによって提唱された『情報スーパーハイウェイ』の構想で、後に民間主導のインターネットへと発展することになりました。アル・ゴアは2003年にGoogleのシニアアドバイザーとAppleの取締役に就任し、現在もAppleの取締役として活躍しています。2)”アル・ゴア元米国副大統領、アップルの取締役に就任“. Apple. 2018年8月1日閲覧。
今回ビル・クリントン元アメリカ大統領とともにSWELLで登壇するリップル社取締役のジーン・スパーリング氏も1993年から2001年までアメリカ合衆国国家経済会議(NEC)の副議長・議長を務め、彼らと共にニューエコノミーを支えてきた人物の一人です。同氏はオバマ政権で2011年から2014年まで再びNEC議長を務め、2015年にリップル社の取締役に就任しました。おそらく同氏ほどインターネットと経済の関係に詳しく、リップル社の取締役に相応しい人物はいないでしょう。
そして90年代から現在に続くニューエコノミーを支えてきた中心人物とも言える2人が今年のSWELLで基調講演を行うことになりました。「ニューエコノミーはこれから始まる。」とでも言うのでしょうか。昨年10月に開催された最初のSWELLでは、ワールド・ワイド・ウェブの考案者であるティム・バーナーズ=リーと前FRB議長のベン・バーナンキが登壇したことで世界中の注目を集め、年末には XRP が400円の最高値を付けました。今年のSWELLではいったい何が発表されるのか今から目が離せません。
有名歌手のマドンナがリップル社と提携
ポップスの女王として知られる有名歌手のマドンナさんが、アフリカ・マラウイ共和国の孤児のための基金を募るためにリップル社およびFacebookとの提携を発表しました。
寄付金の募集はマドンナさんが管理するFacebookページの『Raise Malawi in Honor of Madonna’s Birthday!』で7月30日から8月31日まで行われ、映画『アイスエイジ』の脚本家として知られるマイケル・バーグ氏とマドンナさんによって2006年に設立された Raising Malawi という非営利団体を通じてアフリカ・マラウイ共和国の支援にあてられるとのことです。
寄付は上記のFacebookページを通じて行うことができ、現在までに目標額の6万ドルのうち2万7千ドルの寄付が行われています。
ロジャー・バー氏が風説に基づくXRPの中央集権発言を謝罪
暗号通貨界でビットコイン・ジーザスとして著名なロジャー・バー氏が、「XRPはリップル社により中央集権的にコントロール可能だ。」とする過去の発言が風説による誤解だったとして謝罪しました。同氏は謝罪に加え、「暗号通貨界で最も興味深い人々である。」とリップル社の活動を称賛しました。
Thank you for looking at the facts and correcting your statement. I’m sorry I jumped to conclusions. Happy birthday, BCH!
— David Schwartz (@JoelKatz) July 31, 2018
リップル社CTOのデイビッド・シュワルツ達はこの同氏からの謝罪を歓迎しました。既にご存知の通り、XRPがリップル社によって中央集権的に管理されているという情報は、悪意を持った複数人によって(とくに日本を中心に)組織的に流された大規模かつ悪質なデマです。今回、XRPと同様に非中央集権的なデジタル資産として知られるビットコイン・キャッシュ(BCH)を推進するロジャー・バー氏から本件がフェイクニュースに基づく間違いであったことが明かされたことで、仮想通貨市場に出回る XRP に関する多くの誤解が解けることが期待されます。
Thank you for clearing that up @rogerkver. Appreciate all the passion and effort you’ve put into this space! #crypto #xrp https://t.co/S5rLcJ9Q0L
— Warren Paul Anderson (@warpaul) 2018年7月31日
Wow. Gotta give it to @rogerkver for saying this. Really quite honorable. #xrpcommunity https://t.co/TJsBTlbt8l
— Miguel Vias (@miguelvias) July 31, 2018
北尾社長が決算説明会で仮想通貨について発言
SBIホールディングスの北尾社長が2019年3月期第1四半期決算説明会でRipple、XRP、仮想通貨について説明を行いました。
北尾社長は説明会で主に次の事柄について説明しました。
- 仮想通貨市場は今後10年で20兆ドル市場になると予想
- SBIバーチャルカレンシーズの取引所取引は2018年度内に開始予定
- 仮想通貨の入手金サービスはマネロン/セキュリティ対策を実施後に提供
- テレビCMによる取引所のプロモーション等を実施予定(自主規制ルール待ち)
- 取引所モデルでは取引手数料の無料化を予定
- ETHの追加を検討中
- 米Clear Markets社に出資。機関投資家向けにデリバティブ取引を提供予定
- BCHのマイニングシェア3割を目指す
- SBIレミット(日本)⇔サイアム商業銀行(タイ)間でxCurrentでの送金サービスを先行開始
- 既存の顧客基盤と仮想通貨の新しい顧客基盤の間で相互送客を行っていく
また、仮想通貨市場の再活性化への必要条件として次の5つを挙げました。
- 日本仮想通貨交換業協会の自主規制団体としての認定
- 機関投資家の本格的参入
- 米SECによる「証券」論争の解決
- 仮想通貨の国際的な実用に向けた取り組みの加速
- 米SECによる仮想通貨ETFの上場認可(時間の問題)
出典・脚注
1. | ↑ | ニューエコノミー:需要と供給が一致している経済構造のこと。一般に、需要が供給を上回るとインフレになり、供給が需要を上回ると失業率が上がる。もし、需要と供給が一致していればインフレも失業も起きない。従来の経済(つまりオールドエコノミー)では、需要にあわせた供給ができるようになるまで時間がかかり、需要と供給の一致はむずかしかった。好景気のときには需要に供給が追いつかずインフレになり、供給が軌道に乗ると供給過多になるほど製造して景気の後退を招き、結果として供給能力を縮小するためのリストラを行うということを繰り返してきた。しかし、コンピュータやインターネットを使う産業が発達することで、企業は顧客の需要に一致する適切な供給ができるようになった。アメリカの情報通信産業を中心とした好景気と失業率の低下が、こうした経済構造を背景としていると分析され、「ニューエコノミー」ということばが1990年代の末に登場した。 ―日本大百科全書(ニッポニカ)より |
2. | ↑ | ”アル・ゴア元米国副大統領、アップルの取締役に就任“. Apple. 2018年8月1日閲覧。 |