Rippleの概要

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Ripple(リップル)の誕生

Ripple(リップル)は、2004年にカナダのエンジニアであるライアン・フッガーによって考案された決済プロトコルです。P2Pの分散型ファイル共有ネットワークの eDonkey の創設者でビットコイン取引所の Mt.Gox の創業者としても知られるジェド・マケーレブは、2011年3月頃にビットコインの仕組みを応用した Consensus と呼ばれるアルゴリズムを考案し、デイビッド・シュワルツ、アーサー・ブリットと共に新しい分散型台帳の実装を開始しました。2012年8月にフィンテック業界のイノベーターとして知られるクリス・ラーセンがジェド・マケーレブ等のチームに合流し、ライアン・フッガーとの話し合いの結果、Rippleプロジェクトの指揮権がクリス・ラーセン等のチームに譲渡され、Rippleプロトコルと分散型台帳技術の統合が開始されました。クリス・ラーセン等は2012年9月に OpenCoin, Inc.(現在のリップル社)を設立するとともに、BitcoinJSの創始者であるステファン・トーマスを開発チームに迎え入れることで彼らが手掛ける分散型台帳技術は更に洗練されたものになりました。こうして現在の Ripple の原型である Ripple Consensus Ledger(RCL)が誕生しました。

公式動画(日本語字幕あり)

リップル・コンセンサス・レジャー

Ripple Consensus Ledger(リップル・コンセンサス・レジャー)では、二重支払いの防止をサトシ・ナカモトによって考案された Proof-of-Work(PoW)ではなく、新たに開発されたコンセンサスと呼ばれるアルゴリズムを使って行うため、ビットコインの致命的な弱点であるスケーラビリティや消費電力といった問題を克服しました。また、ビットコインと比較して決済が高速(数秒)であり、現在までセキュリティホールは発見されていません。Ripple は、ビットコインのようにドルや円といった法定通貨に取って代わる電子マネーを生み出すことを目的とせず、Rippleネットワーク上で金融機関が発行する『イシュアンス』と呼ばれる電子的な手形を交換することで国際送金を実現します。こうした功績から、開発元のリップル社は、2015年に世界経済フォーラムテクノロジーパイオニアに選ばれました。

世界経済フォーラム テクノロジーパイオニア

インターレジャー・プロトコルの誕生

2015年には、リップル社CTOのステファン・トーマス等がブロックチェーンなどの異なる台帳同士を接続するためのプロトコルであるインターレジャー・プロトコル(ILP)を開発し、ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム(W3C)によって標準化のための作業が行われています。このインターレジャー・プロトコルは、Ripple から派生した決済プロトコルで、2017年3月に Ripple Consensus Ledger に統合されました。これに伴い、Ripple Consensus Ledger は XRP Ledger に改名されました。また、米国FRBが主導する Faster Payments Task Force では、Ripple は米国の次世代決済システムの有力な候補として取り上げられており、リップル社のライアン・ザゴーンは同委員会の運営委員を務めています。

 FedPayments Improvement(FRB)による Ripple の紹介

内外為替一元化コンソーシアムの設立

SBIグループとリップル社は合弁会社の SBI Ripple Asia を日本に設立し、2016年10月にりそな銀行を会長行とする『内外為替一元化コンソーシアム』を発足しました。この動きに対し、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行を含む大手金融機関や地方銀行が続々と同コンソーシアムへの参加を表明し、リップル社の製品を統合する『RCクラウド』と呼ばれる決済ネットワークの構築を開始しました。2017年8月までに日本の全銀行の総資産の8割を占める61の国内金融機関が内外為替一元化コンソーシアムに参加しています。

RCクラウド – 内外為替一元化コンソーシアム

中央銀行との協業、MoneyTapの発表

リップル社ロンドン支部のジェネラルマネージャーを務めるマーカス・トリーチャー(元SWIFT取締役)によれば、SWIFT(国際銀行間通信協会)も自社のラボで Ripple の試験を行っており、同氏は2016年9月に英国 CHAPS の取締役に就任しました。また、リップル社の会長を務めるクリス・ラーセンは、2017年3月に IMF(国際通貨基金)のアドバイザーに就任しました。リップル社はイングランド銀行やサウジアラビア金融局などの各国中央銀行との協業を発表し、IMFによれば2017年11月には数十ヶ国の中央銀行が参加する中央銀行サミットを開催しました。また、日本では SBI Ripple Asia が内外為替一元化コンソーシアムの共通アプリ Money Tap を発表しました。

“新技術”でいつでも送金OK 地銀などが新サービス – ANN NEWS

RippleNetによる国際送金の開始

2017年には、日本ータイ、米国ーメキシコ、シンガポールーインド、インドーアラブ首長国連邦の間で RippleNet と呼ばれる国際送金ネットワークを利用した国際送金のパイロット(試運転)が開始されました。また、クレジットカード大手のアメリカン・エキスプレスも、米国ー英国間で RippleNet を利用した事業者向け国際送金サービスを開始することを発表しました。金融機関による Ripple の採用が進むにつれて、RippleNet で利用される内部通貨の XRP への関心が高まり、2018年1月には XRP の時価総額がビットコインに次ぐ世界第2位に躍り出ました。突如現れたゲームチェンジャーに、世界中の大手メディアからリップル社への取材が殺到しています。これらの問い合わせに対し、リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウスは、国際的な送金事業者5社のうち3社が2018年中に XRP を利用した国際送金を開始することを明かしました。

CNBCでXRPについて解説するリップル社のCEO

ブルームバーグでXRPに関する質問に答えるリップル社のCEO

フォックス・ビジネスが世界第2位の暗号通貨としてXRPを紹介


関連項目

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