ILP Ledger についての発言(mDuo13) – 2016-09-16

 

和訳

RCLがアトミックモードまたはユニバーサルモードの取引のどちらでより有用であるかどうかは実際に見てみる必要があると思うが、私はユニバーサルモードで理にかなっていると思います。

アトミックモードを使用するには、アトミックモード取引に関与するすべての人が、取引を承認して調整するためにILP公証人(Rippledバリデータと同様の役割を果たすため、ILPバリデータとも呼ばれる)のセットに同意する必要があります。 必要に応じて、各取引ごとに公証人を別々に選ぶことができるため、長期間に渡って同じ公証人に同意する必要はありませんが、その1回の取引のために同意する必要があります。

ユニバーサルモードでは、支払いが失敗する可能性がありますが、コネクタが損失を被るために、システムはインセンティブを持つように設計されています。そして、通常は使用しているレジャーの1つに障害が発生した場合に限ります。コネクタは、レジャー間のレートの中で失敗のリスクに値付けすることができるため、長期的にみれば全員が上手く行きます。(少なくとも、それはそのように動作するはずだということです。間違いなく誰かがどこかで間違いを犯し、ある時点で大金を失うことになるでしょう。これは新しい金融システムにおいては不可避です。私たちはプロトコル自体には欠陥がないと確信しています。)

オプティミスティックモードというのもあります。これは、支払いが成功することを前提としています。 それは、まあ、実際にはいくつかの特別なケースでは役立つでしょうか?

RCLはすでに分散化、冗長化されており、長期間のバリデータを有しているため、非常に信頼性の高いオペレーションが可能です。ユニバーサルモードでは、それはレジャーが持っている貴重な品質です(そして高速な決済時間は、もう一つの素晴らしいボーナスです)。ですから、私はRCLがユニバーサルモード取引、特に不明瞭なルートや価値のソースにつながっている取引では、かなり良い仲介者になると思います。

この図をもう少し解説する価値があるかもしれません:
Ilparch.png

あなた方は以前、Ripple Connectについて聞いたことがあると思いますが、この図はインターレジャープロトコルを(アトミックモードで)直接使用する Ripple Connect の新バージョンです。この場合の「ILPレジャー」は、Rippleソリューションでパッケージ化したILP対応のサブ(補助)レジャーです。各銀行は、独自のILP(サブ)レジャーを走らせ、インターレジャープロトコルを通じてアトミックに他の銀行に移転することができる資金を保持します。Ripple Connectはメッセージングを処理し、銀行のコアレジャーからILP対応のサブレジャーへの送金を調整します。次に、1つ以上のILP対応の流動性プロバイダー(別名コネクタ)を使用して、一方の銀行のサブレジャーから他方の銀行のサブレジャーへの支払いが自動的に(しかもアトミックに)行われます。そして、他方の銀行のRipple Connectは、ILPサブレジャーから受取銀行のコアレジャーに転送するために、サブレジャーからその支払いを受け取ります。ILPバリデータ(ILP公証人とも呼ばれる)は、銀行または第三者によって運営される単一の公証人であることができます。または、公証人のアドホック・コンセンサス・グループでもかまいません。 (これまでのところ、私たちは取引ごとに1つのバリデータだけを使用しています。)

このシステム全体の最初のバージョンでは、私たちは銀行の一つによって運営される、通常は大手銀行が行う、流動性プロバイダーを持ちます。最終的には、流動性プロバイダーは、利用可能な最良のレートに基づいて、承認された流動性プロバイダーのセットから選択できるようになります。私は、それらのネットワークを使用したり、ある流動性プロバイダーを別のものに切り替えるのは、かなり痛みのないアップグレードだと思います。

このプロセスのどのポイントでも、銀行はRCLを使用する必要はありませんが、流動性プロバイダーが為替レートを下げるために裏でXRPを使用することは全く可能です。それについて、私たちが詳しく話が出来るのが何時かを約束することはできませんが、この点について私たちが詳しく話せることがあるのは間違いありません。

 

てにったーさんの意訳(上半分)

RCL(現XRP Ledger)がアトミックモードとユニバーサルモードのどちらで有益なのか、実際に未来になってみないと分かりませんが、私はユニバーサルモードの方で有効性が高いと考えます。

アトミックモードを利用する場合、その取引に関わる参加者全員が、取引の承認・調整を行う公証人の選出に(お互いが見ず知らずでも)同意しなければなりません。ちなみに、公証人をILPバリデータと呼ぶことがあります。Rippledのバリデータと役割が似ているからです。この選出される公証人は、毎回の取引で異なっても構いません。それは参加者の希望次第です。言い換えると、参加者は長期に渡って同じ公証人の選出に同意する必要は無いが、その一回の取引では参加者全員が同意する必要がある、ということになります。

ユニバーサルモードでは、(持ち逃げ・不履行によって)送金が失敗することがあり得ます。しかし、このシステムでは、その損失はコネクタ(市場提供者)側が被るように設計されたインセンティブがあり、一般にその失敗はコネクタが利用しているレジャーでの失敗に限られます。コネクタはその損失リスクを補填するために、レジャー間の両替レートにコストとして上乗せしてくるでしょう。しかし、その結果として参加者全員が、このユニバーサルモードも長期で利用できることになります。(以上の説明は、少なくとも、このモードがきちんと機能するとしたらどうなるかを示したものです。もし疑いを持たない人間にあるとき誤りが起きて、ついには大金を失ってしまう可能性もあります。そういうことは新しい金融システムには避けられません。言い換えると、この手のトラブルの原因はプロトコル上の弱点・バグではないということです。)

脱線しますが、実はこの2つのモード以外にもオプティミスティック(楽観)モードという物もあります。これは送金が成功するのを前提としてしまう楽観的なモードです。まあ、ある特別なケースでは実に有用なのでしょう。

RCLの話に入ります。RCLはもとから認証機能が分散化され、冗長性があり、長期のバリデータを有しています。したがって(アトミックモードの公証人のような)とても信頼できるオペレーションが提供可能です。したがってRCLをユニバーサルモードで利用することには、各レジャーにとって高い価値があります。(それに加えて高速決済というおまけ付き。)以上より、ユニバーサルモードの取引においてRCLは非常に良い中継機能を果たせる、というのが私の考えです。これは、よく知らない両替ルートを使うときや、価値のソースが不明瞭なときに特に威力を発揮するでしょう。

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