リップルネットワークの持続的発展にはXRPを用いなくてはいけない理由

今回はリップルネットワークが今後も持続的に発展していくためにはXRPを用いなくてはいけない理由について考えてみたいと思います。

昔からリップルネットワーク内のネイティブ通貨であるXRPの存在意義については、XRP不要論など様々な意見が議論されてきました。しかし、リップルネットワークが拡大すればするほど、XRPを使わざるを得ないのではないかと私は考えています。

リップル社は公式サイトにて、XRPについて下記のように説明しています。

Rippleの採用率が高まると、通貨や取引相手の数も増加します。リクイディティ・プロバイダーは、それぞれの通貨の取引相手ごとに口座を維持する必要があります。そのためには資本と時間がかかり、流動性は薄まります。さらに、雑通貨取引のような取引には、各段階で取引に課金する取引業者が複数必要になります。流動性が薄まり、仲介取引業者が増えると、競争力のある価格設定は難しくなります。

引用元:ripple.com

benefit

XRPを用いない場合とXRPを用いた場合の通貨ペア

引用元:ripple.com

これは皆様もこれまで何回か説明を聞いたことがあると思います。しかし、私は全ての人が、XRPが持つポテンシャルを理解されているわけではないのかなと思います。リップル社の説明の通り、XRPは、リップルネットワークを使う取引相手の数および通貨数が増加すると、”指数関数的“にその効果を発揮することになります。これは逆に言い換えると、XRPを使わない場合、採用数が多くなるほど、リップルネットワークは指数関数的に効率が悪くなります。上の図では、8通貨が存在する仮定で、XRPを用いない場合は28通貨ペア、XRPを用いた場合は8ペア(ex. JPY⇔XRP、USD⇔XRPなど)存在することを説明しています。この程度の通貨数だと「なんかXRP使わなくてもどうにかなりそうじゃん…」と思うかなと思います。そこで、通貨数が増加していくと、XRPを使う場合と使わない場合で、通貨ペア数がどうなっていくのか計算してみました(世界にはおよそ170通貨ほど存在するそうなので、そこを上限に設定)。ちなみに偉そうに計算と言ってますが、エクセル弄っただけです。。。笑

Currency-pairs

上図で、赤い実線がXRPを使わない場合、流動性を提供する必要がある通貨ペア数の推移となります。一方で青い実線はXRPを使った場合の通貨ペア数の推移となります。XRPを使わない場合、通貨数に対して指数関数的に通貨ペア数が増加していきます。一方でXRPを使う場合は通貨数と線形比例して増加することになります。線形比例なので、170通貨ペアの場合は、「XX⇔XRP」が170通りとなります。もう一目瞭然かと思いますが、XRPを使わない場合はリップルネットワークの発展に従って、ネットワークを効率的に保つことが難しくなることが分かるかと思います。

ちなみに、上記の170通貨という仮定はかなり控えめで計算してます。リップルネットワークでは通貨は銀行ごとのIOUとして発行されます。つまり、同じJPYでも、JPY.BANK1、JPY.BANK2が存在し、それぞれは別の通貨として考えます。さて、一つの国(通貨)に、どのぐらいの銀行数が存在するでしょうか。少なくとも日本で考えても海外送金する銀行が1行ということは考えられないですよね。また今回は銀行のIOUで説明しましたが、リップルネットワークに接続されるビットコインなどを始めとしてあらゆるアセットが全て異なる通貨として扱われます。その時、XRPを使わない場合の通貨ペア数はどの程度になってるでしょうか。天文学的数字とは行かなくとも、とても持続可能な系じゃなさそうな気がします。

最後にですが、皆様に一つの問いを投げたいと思います。よく巷では「リップル社は成功しても、XRPが使われる(成功する)とは限らない」と言われます。この問いの答えは歴史が証明するしかないですが、皆様はどう思われるでしょうか。

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