海外メガバンク6行がRippleを利用するインターバンクグループを結成
今年9月に世界の主要銀行が Ripple(リップル)を利用する世界初のインターバンクグループを結成することを発表しました。グループの名称は『Global Payments Steering Group(GPSG)』で、次の6行が創立メンバーとして名を連ねます。
邦銀42行がRippleを利用した為替一元化のためのコンソーシアムを設立
今年10月に邦銀42行がRipple(リップル)を利用した国内外為替一元化のためのコンソーシアムを設立しました。コンソーシアムの正式名称は『国内外為替の一元化検討に関するコンソーシアム』です。事務局を務めるSBI Ripple Asia株式会社 代表取締役 沖田貴史氏によると、コンソーシアム設立の目的はこれまで米国リップル社がRippleを外国為替の効率化に利用することを想定していたのに対し、日本国内の金融機関から内国為替にも適用して欲しいとの要望が強かったため実現に至ったとのことです。コンソーシアム設立時の参加メンバーは次の42行です(1行は未発表)。
- 青森銀行
- 足利銀行
- 阿波銀行
- イオン銀行
- 池田泉州銀行
- 伊予銀行
- オリックス銀行
- 群馬銀行
- 京葉銀行
- 山陰合同銀行
- 四国銀行
- 七十七銀行
- 清水銀行
- 十六銀行
- 信金中央金庫
- 新生銀行
- 住信SBIネット銀行
- セブン銀行
- ソニー銀行
- 第四銀行
- 大和ネクスト銀行
- 千葉銀行
- 中国銀行
- 筑波銀行
- 東邦銀行
- 栃木銀行
- 西日本シティ銀行
- 野村信託銀行
- 八十二銀行
- 広島銀行
- 北洋銀行
- 北陸銀行
- みずほフィナンシャルグループ
- みちのく銀行
- 三井住友信託銀行
- 武蔵野銀行
- 八千代銀行
- 山形銀行
- 横浜銀行
- りそな銀行
- 琉球銀行
- その他1行(未発表)
R3とコンソーシアムメンバー12行がXRPを利用した国際送金の検証を実施
同じく今年10月に R3 とコンソーシアムメンバーの12行が Ripple のブリッジ通貨 XRP(エックスアールピー/リップル)を利用したインターバンクにおけるクロスボーダー決済の検証を実施中であることを発表しました。本プロジェクトへの参加が発表された金融機関は次の12行です。
- バークレイズ
- モントリオール銀行
- カナダ帝国商業銀行
- インテーザ・サンパオロ
- マッコリー・グループ
- ナショナルオーストラリア銀行
- Natixis
- ノルデア銀行
- カナダロイヤル銀行
- サンタンデール銀行
- ノヴァ・スコシア銀行
- ウエストパック銀行
これまでに公表された金融機関は65行に
上記のニュースにより、これまでにリップル社およびSBI Ripple Asiaによって公表された Ripple(リップル)を利用する金融機関は、2016年11月10日現在で下記の65行まで増えました。
- ATB Financia
- バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ
- バークレイズ
- モントリオール銀行
- CBW Bank
- カナダ帝国商業銀行
- Cross River Bank
- Fidor Bank
- インテーザ・サンパオロ
- マッコリー・グループ
- ナショナルオーストラリア銀行
- National Bank of Abu Dhabi(NBAD)
- Natixis
- ノルデア銀行
- ReiseBank
- カナダロイヤル銀行
- サンタンデール銀行
- ノヴァ・スコシア銀行
- 上海華瑞銀行
- サイアム商業銀行
- スタンダードチャータード銀行
- ウニクレーディト・イタリアーノ
- ウエストパック銀行
- 七十七銀行
- イオン銀行
- 青森銀行
- 足利銀行
- 阿波銀行
- 横浜銀行
- 琉球銀行
- 千葉銀行
- 中国銀行
- 第四銀行
- 大和ネクスト銀行
- 群馬銀行
- 八十二銀行
- 広島銀行
- 北陸銀行
- 伊予銀行
- 十六銀行
- 京葉銀行
- みちのく銀行
- みずほフィナンシャルグループ
- 武蔵野銀行
- 西日本シティ銀行
- 野村信託銀行
- 北洋銀行
- オリックス銀行
- りそな銀行
- 山陰合同銀行
- 住信SBIネット銀行
- 池田泉州銀行
- セブン銀行
- 信金中央金庫
- 新生銀行
- 四国銀行
- 清水銀行
- ソニー銀行
- 三井住友信託銀行
- 栃木銀行
- 東邦銀行
- 筑波銀行
- 八千代銀行
- 山形銀行
- その他1行(未発表)
その他の金融機関のRipple採用の動き
上記65行はあくまでリップル社とSBI Ripple Asiaによって発表されたものしか含みません。その他にもシンガポール開発銀行、バンク・オブ・アメリカ、スタンダードチャータード銀行がシンガポールの情報通信開発庁(IDA)が主導するプロジェクトで Ripple の実証実験を行っており、オーストラリア・コモンウェルス銀行、ウエストパック銀行、オーストラリア・ニュージーランド銀行も同じく共同で Ripple の実証実験を行っています。また、今年9月にはナショナルオーストラリア銀行、レウミ銀行、カナダ帝国商業銀行が Ripple の利用で戦略的同盟を結成し、11月にはスウェーデンの主要銀行の一つスカンジナビスカ・エンスキルダ・バンケンもRippleの採用を発表しています。
複数のエンタープライズ製品がRippleを統合
これまでに Accenture、CGI、DH Corporation(D+H)、Earthport、Expertus Technologies、IntellectEU、SAP、TAS Group、Temenos、Volante Technologies などが各社の金融機関向けエンタープライズ製品にRippleを統合することを発表しています。銀行システムを扱わない人達にとっては馴染みのない企業名ですが、これらの企業の製品は金融機関のメインフレームやFTサーバーなどで利用されています。(メインフレームやFTサーバーは、ハードウェアやソフトウェアを多重化することでダウンタイムを限りなくゼロに近づけた高速なコンピューターです。) また、これらの企業に加えて IBM も今年6月に開催された Payments Panorama 2016 において Financial Transaction Manager へのRippleの統合を示唆する発表を行っています。
今後予想される動き
American Banker の記事によれば、リップル社は今年2月時点で90の金融機関と Ripple を利用することで合意しています。また、リップル社CEOのクリス・ラーセンは、既にコマーシャル・プロダクトに Ripple を統合した10社に加え、現在 Ripple を統合中と発表されている30の顧客が統合作業を完了し、それら以外の銀行も年内に Ripple を統合したシステムを稼働させると予想しているとウォール・ストリート・ジャーナルの取材に答えています。また、今年2月のCoinDeskの記事には、Rippleを採用したEarthportの45の顧客がマーケットメーカーとして参加していると書かれています。
NHKと日本経済新聞の報道によれば、RCクラウドを利用した新システムの稼働は2017年3月を予定しており、Rippleを導入している銀行どうしの取引は海外送金が2017年4月以降、国内は同年秋以降に順次始まるようです。記事では『4月以降』という表現にとどまり、銀行から顧客向けにサービスが開始される具体的な日付は明かされていませんが、改正資金決済法の施工時期などを考慮すると2017年6月頃のサービス開始が現実的ではないかと個人的には予想しています。
匿名
失礼します!
XRPの価値が上がるのは具体的にいつ頃になるとお考えでしょうか?
また、どのようなプロセスを経てXRPは上がるのか知りたいです!
GiantGox 投稿者
価格や時期に関してはまったくわかりません。
プロセスというのは大きな市場でXRPが取引されるようになればということだと思いますが、現在XRPが取引されている暗号通貨市場もかなりの市場規模です。ビットコインの時価総額は1兆円を超えており、価格はXRPの10万倍です。ところがビットコインの価格が上がる時期やプロセスに関して、まともな人がまともなことを言っているのを見たことがありません。
私が1つ関心があるのは、来年から世界中で導入されるOECDのCRS(コモン・レポーティング・スタンダード)という脱税とマネーロンダリングを阻止する仕組みとビットコインの関係です。日本は遅れて2018年から運用が開始されますが、個人IDの提出が義務化されるなどKYCが徹底され、金融機関を介した送金情報が各国で共有されるようになります。つまり脱税もマネーロンダリングもほぼ不可能になります。パナマ文書問題もこれらの動きと無関係ではないでしょう。各国の規制当局はビットコインなどの暗号通貨を抜け道として例外的に容認するのでしょうか。個人的にはこのあたりのタイミングで何か大きな事件が起こるのではないかと考えています。
ヒデ
2020年位までにいくらまで上がりせうですか?
GiantGox 投稿者
「何年にいくら」というのは私にはわかりません。何人がいくら投資するか(つまり時価総額)に依存する問題だと思います。例えば Poloniex や Coincheck に流通しているXRPは、それぞれ3億XRP未満だと言われています。100万円を1000人が投資すれば10億円ですから、それぞれの取引所のユーザー数を考慮すれば現在の価格は十分に合理的かもしれません。
Poloniex は、取り扱っている銘柄数が多く投資が分散しますが、最大手の取引所ということで価格への影響力が一番強いです。逆に、今後最大手となる取引所が取り扱う銘柄数を絞れば、それらの銘柄に投資が集中するかもしれません。