Rippleソリューション

ILPを統合したRippleソリューション

RippleNet

RippleNetは、ILPベースのグローバルな即時グロス決済ネットワークです。共通の送金ルールによってネットワークへの参加金融機関はシームレスに送金先を拡大することができます。RippleNetは2017年8月14日現在、世界で唯一の国際送金用途の法人向けブロックチェーンソリューションです。1)Rippleのプロダクトラインナップが拡大“. Ripple Inc.. 2017年8月14日閲覧。

図1. Rippleソリューションで構成されたRippleNet 出典: ripple.com

図1. Rippleソリューションで構成されたRippleNet
出典: ripple.com

xCurrent

xCurrentは、即時国際送金をするために銀行やその他の金融機関が活用しているInterledger Protocol (ILP)を基盤とした法人向けソフトウェアソリューションです。xCurrentは、RippleNet上での双方向の送金メッセージングやエンドツーエンドのトラッキングも実現します。様々な異なる送金ネットワークをまたがって即時送金を可能とするために、Interledger Protocol (ILP)がソリューションの根幹に使われています。シームレスによどみなく流れる水の流れに例えてxCurrentと命名されました。

RippleNet内のコネクター(銀行、流動性プロバイダー)は xCurrent によって接続され、それらのコネクターを介して送金が行われます。

xRapid

xRapidは、国際送金における流動性コストを低減し、オンデマンドな流動性を提供する送金業者向けの製品です(開発中)。xRapidは途上国における送金の流動性コストを低減するためにXRPを独自に活用します。xRapidの名前の由来は、「素速い」を意味するRapidです。

xRapidは、RippleNet内のコネクターとなる流動性プロバイダーによって利用され、国際送金のトランザクションがそれらのコネクターを経由することで XRP を利用することの利益を享受することができます。

xVia

xViaは、RippleNetのネットワークを利用して銀行や送金事業者を通して国際送金をしたい事業会社、送金業者、銀行のためのスタンダードなAPIインターフェイスです(開発中)。従来複雑で一貫性がなかった送金接続がRippleによって1つのインターフェイスに集約されます。xViaを利用することで、送金ステータスの透明性を確保しながら送金し、請求書などの豊富な送金情報を送信することが可能になります。名前の由来は「〜を通って、経由して」という意味のViaです。

RippleNet外の国際送金をしたい事業会社、送金業者、銀行は、RippleNetのコネクター(銀行、流動性プロバイダー)に接続するために xVia を利用します。

ILPを統合する以前のRippleソリューション

Ripple Connect

Ripple Connectは、金融機関の内部システムと XRP Ledger を接続するための、Rippleのクロスカレンシー決済ソリューションのコンポーネントです。リップルコネクトを利用することで、銀行は国際決済を行うことが可能になります。さらにリップルコネクトは、決済が実行される前に KYC(Know Your Customer:顧客の本人確認情報)やその他のコンプライアンス情報、手数料、決済にかかる概算時間を交換する手段を銀行に提供します。

図2. ILP統合前のRippleソリューション 出典: ripple.com

図2. ILP統合前のRippleソリューション
出典: ripple.com

※ Ripple ConnectはxCurrentに統合されました。

Ripple Stream

Ripple Streamは、RippleのFX市場を構築するソリューションのコンポーネントであり、FIXのような業界標準ツールを利用するFXトレーディングデスクを実現し、XRP Ledger 上でのFX市場の構築を容易にするためのオーダーブック管理システムです。Ripple Streamは、クロスカレンシー決済を実現するために外国為替取引を提供する XRP Ledger 上で、売り/買い注文を実行するトレーディングデスクのためのインターフェースを提供します。Ripple Streamは銀行のFIXやウェブサービスAPIを利用した既存のトレーディングインターフェースを統合するためにデザインされています。また、銀行のトレーディング・ クライアントの統合に.NETライブラリを利用することもできます。

※ 詳細不明は不明ですが、Ripple StreamはRippleソリューションの他のモジュールに統合されたと思われます。

ILP統合後の予想図

2017年3月にRippleソリューションにILPが統合され、従来の Ripple Connect は xCurrent という製品に置き換えられ、Ripple Consensus Ledger(現XRP Ledger)によって構成されていたRippleネットワークはILPベースの RippleNet に生まれ変わりました。そして新たに xRapidxVia という製品がRippleソリューションに追加されました。2017年9月18日現在、これらの新しい製品は開発中で、その詳細についてはまだリップル社から発表されていません。また、従来の Ripple Stream にあたるモジュールがどこに行ってしまったのかも謎のままです。

そこで私の予想を図2に示されていた従来のRippleネットワークの説明に当てはめてみました。

図3. ILP統合後の送金ロジックの予想

図3. ILP統合後の送金ロジックの予想

ILP送金の技術的な仕組みと図1に示された RippleNet の構成要素から、図3の上部分の予想についてはかなりの確度があると思います。Ripple Stream を xRapid に置き換えた部分に関してはあまり自信がなく、xCurrent の一部として Ripple Stream が担ってきた機能が提供される可能性もあると思います。いずれにしても

  1. xCurrentは送金にRippleNetを利用する
  2. RippleNet内のコネクターはxCurrentで結ばれる
  3. 銀行と流動性プロバイダーがコネクターになる
  4. コネクターとなる流動性プロバイダーはxRapidを利用する
  5. 送金者はxViaを利用してコネクターに接続する

という事実を考慮すれば、送金部分に関しては、おおよそこのようなイメージになるのではないかというのが私の予想です。

そして図3の予想をビケルマンさん風の絵にしたものがこちらです。

図4. 予想をビケルマンさん風の絵にしたもの

図4. 予想をビケルマンさん風の絵にしたもの

この図の中でILPの暗号エスクローをサポートするパブリックな XRP は、xRapid を統合したコネクター(流動性プロバイダー)間で共通の中間通貨として利用されます。


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出典・脚注   [ + ]

1. Rippleのプロダクトラインナップが拡大“. Ripple Inc.. 2017年8月14日閲覧。