Ripple/ILP勉強会資料

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※このページの資料はリップラー座談会で Ripple/ILP について意見を交換するために私が独自に作ったもので、リップル社の公式見解ではありません。説明の内容が正しいかどうかも分かりません。


どらさんのILP解説

どらさんがILPの詳しい解説を公開してくれました。まだ読んでいない方はこちらからどうぞ。

ILPレジャー

ILPレジャーは暗号エスクローという機能を使って同じILPレジャー上の2つのアカウント間の残高の移動を安全に行います。

図1.ILPレジャー

エスクロー(第三者預託)とは:
エスクロー(第三者預託)とは、互いに信用ができない2者間で取引が行われる際に、取引の橋渡しを行う仲介人です。例えば Yahoo!オークションでは、出品者と落札者との代金のやりとりを安全に行なうためのエスクローサービスが提供されています。これにより、商品を送ったのに入金されない、入金したのに商品が送られてこないといったトラブルを防いでいます。

コネクター

コネクターは複数のILPレジャーにアカウントを有し、複数の異なるILPレジャー間の残高の移動を仲介します。コネクターは複数のILPレジャー上に資産を有しており、送金先のレジャー上で資産を相手に渡す代わりに送金元のレジャー上で資産を受け取ります。レジャー間の送金を仲介する代わりにコネクターは手数料を得ます。Rippleではコルレス銀行や流動性プロバイダーがコネクターの役割を担います。

図2.コネクター

ILP送金の流れ

インターレジャーでの支払いは、送金元からILPレジャーの暗号エスクローを介したコネクターへの入金と、コネクターから暗号エスクローを介した受取人への出金の2つのステップで成り立ちます。

  1. 送金元=>暗号エスクロー=>コネクター
  2. コネクター=>暗号エスクロー=>受取人

1のステップで送金元から送られた資産は暗号エスクローに保管され、2のステップでコネクターが暗号エスクローに資産を移動しない限り、全体の資金移動が起こらない仕組みになっています。

次の図はボブからアリスへの送金の流れを表しています。

図3.ILP送金の流れ

Connector 1 は Bank B の USD Ledger上で Alice に USD を支払う代わりに、Bank A の JPY Ledger上で Bob から JPY を受け取ります。Connector 1 は送金を仲介する代わりに手数料を受け取ります。

Rippleソリューション

ここで上の図とリップル社の公式資料の図を比較してみます。(若干古いですが、図がシンプルなのでこの図にしました。)

図4.Ripple ConnectとILP送金のイメージ 出典:ripple.com

ILP送金はILPレジャーとコネクターによって行われるため、それ以外のものを省略します。すると、図3と同じ構図になります。

図5.図4からILPレジャーとコネクターを抜き出したもの

RippleソリューションとILP送金の流れの対応

リップル社の説明では、流動性プロバイダーがコネクターの役割を果たし、複数のILPレジャー間の残高の移動が行われます。ILP送金の流れとRippleソリューションの説明を対応させるとこんな感じになります。(xCurrentやxViaは適当に書き込みました。)

図6.ILP送金の流れとRippleソリューションを対応させてみる

これは日本からアメリカに送金するシンプルな図ですが、各国間で送金を行おうとすると Connector 1 は全ての通貨ペア(CNY/USD, GBP/EUR, etc…など)を取り扱う必要がります。つまり基軸通貨がありません。

また、各国の銀行が一つのコネクターを利用することになってしまうので非現実的です。

XRP Ledgerを利用するパターン

それではコネクター(流動性プロバイダー)が xRapid と XRP Ledger を利用するパターンを考えてみます。

図7.コネクターがxRapid/XRPを利用する場合

こうすることにより、Connector 1 は JPY/XRP 通貨ペアだけをサポートすれば良くなります。XRPが基軸通貨になったことで、図6のようなパターンでも全ての通貨ペアを網羅する必要がなくなります。

その他の国に送金する場合

これは Connector 1 が他のコネクターにトランザクションをルーティングする様子を図にしたものです。

図8.Connector 1がトランザクションをルーティングする様子

Connector 1 はルーティングテーブルを持っており、送金先のアドレスを参照して XRP Ledger 上のどのアカウントに XRP の残高を支払うのかを決定します。

ILPのアドレスの形式は次のようなものです。(簡略化しています。)

g.uk.banks.bank-c.reuters

g はグローバル、uk は国(イギリス)、banks は銀行であることを表します。

USDを基軸にしてみる

これは XRP Ledger の代わりに USD を基軸通貨として扱う銀行(Bank Z)を中心に置いたイメージです。

図9.USDを基軸通貨にしてみる

IoV(価値のインターネット)の観点から見れば、中心のレジャーが銀行の場合には送金手数料の問題からマイクロペイメントに対応できません。また、XRP LedgerではなくBitcoin Ledgerにすると即時送金に対応できなくなります。ILPとの親和性や技術的な観点からXRP Ledgerがセントラルレジャーとして利用されるのには合理的な理由があります。

How Ripple Works?

図9のコルレス銀行を含む3つのILPレジャーと2つのコネクターを介した送金モデルを私たちは以前見たことがあります。それはリップル社が公開している How Ripple Works – xCurrent という動画の中です。

図10.コルレス銀行と流動性プロバイダーを介した送金

流動性プロバイダー(Liquidity Provider)がコルレス銀行(Correspondent Bank)と被仕向銀行(Beneficiary Bank)のILPレジャー上に口座を持っていることから、流動性プロバイダーがコネクターとしてコルレス銀行から被仕向銀行への送金を仲介していることが分かります。仕向銀行(Originating Bank)からコルレス銀行への送金は、従来のノストロ口座を利用したモデルです。

xRapidの公式な説明

xRapidに関するリップル社による詳細な解説はほとんどありません。しかし、XRPミートアップ東京で次のスライドによる解説が行われました。

図11.XRPミートアップ東京で使われたスライド

これは米国からメキシコへの xRapid/XRP を利用した送金を説明したものですが、下記の流れで2つのコネクターと XRP Ledger を介して送金が行われることが説明されました。

金融機関(米国)=> 取引所A => XRP Ledger => 取引所B => 金融機関(メキシコ)

つまり、図7の Connector 1、Connector 2 は、各国の取引所に統合されている xRapid である可能性があります。そのようにすることで、銀行は xRapid に支払いを行うだけで国際送金が出来るようになるからです。

David Schwartz は xRapid と XRP の仕組みを次のように説明しています。

送金をするために xRapid を利用する人たちは、裏でXRPが使われていることを知る必要はありません。しかし、両替を伴うすべての送金に XRP が中間で使われます。

出典:xRapidのXRPブリッジングに関する発言

結論

結論はあえて書きません。冒頭でも説明したように、これは私の個人的な予想でしかありません。皆で話し合い、Ripple/ILPについて沢山の意見を聞くことが出来れば幸いです。

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