ビットコインとRippleの本当の違い

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結局、違いは何なのか

いくつかのウェブサイトでビットコインと Ripple の違いについて言及していますが、本質的な話をしているところがまったくないので簡単に書くことにしました。両者の違いの中で私が最も重要だと考えているのは、決済時にビットコインは○○円相当のBTCを受け取るシステムであるのに対し、Rippleは○○円の銀行預金残高を受け取るシステムだということです。「それだけ?」という声が聞こえてきそうですが、一般的に私たちが決済と言った場合に、相手から受け取るのは銀行預金残高や現金といった法定通貨です。代わりに○○コインを受け取りたいと考える個人や企業はほとんどないのではないでしょうか。ビットコインを受け入れているお店でさえ、法定通貨に換算した分のビットコインを計算して受け取りますし、ビットコインのウォレット自体がそういう設計になっていることからも利用者の『法定通貨を受け取りたい』という意思がはっきりと読み取れます。暗号通貨で投機を行っている人達が「○○円儲かった」と言っているのもまったく同じで、最終的に受け取りたいのは法定通貨なわけです。

冒頭に結論を書いて話が終わってしまいました・・・。いえいえ、それを理解したここからが重要です。なぜ私たちがこれまで利用してきたのと同じ『銀行預金残高を受け取れること』が、それほど重要であるのかが分かると思います。

Rippleプロトコル入門

以前、リップル社はRippleプロトコルを理解するために一番初めに読む文書として『The Ripple Protocol Primer』というドキュメントを公開していました。日本語版も『Rippleプロトコル入門』というタイトルで公開されており、じつはここに誰もがはじめに読むべき Ripple というシステムの本質が書いてありました。残念ながら公式ウェブサイトのリニューアル時に同文書は削除され、新規に Ripple を勉強しようというユーザーが Ripple の本質を知ることができなくなっていました。そこで、『The Ripple Protocol Primer』を日本語に訳した文書を当ウェブサイトで復活させました。まだ読んでいないという方は、まずはこちらを先にお読みください。

『Rippleプロトコル入門』

通貨トランスレーター

『Rippleプロトコル入門』に、Rippleがインターネットと融合した通貨トランスレーターとしての側面を持つことが書かれています。ここが非常に重要なところです。実際に USD や EUR で残高を保有する人々が JPY で支払いを行えるようになったら何が起こるでしょうか。もう答えを言ってしまってますが、これは日本国内であっても世界中のあらゆる通貨で決済ができるようになることを意味します。私たちは、もはや日本円で残高を保有する必然性が無くなり、自分が好きな(例えば安全だと思う)通貨を選択して保有することができるようになります。

IoV Chris Larsen

Rippleが法定通貨になる?

皆さんは、そもそも法定通貨が法定通貨たる所以というものを考えたことがありますか? 10年後の価値すら信用できないただの紙きれを使い続けなければならない理由は、法定通貨だけでしか納税できないからではないでしょうか。これはビットコインが逆立ちしてもできないことです。しかし、よく考えてみてください。通貨トランスレーターである Rippleには、これが出来てしまうのです。 残高を XRP や USD、EURといった日本の法定通貨以外で保有していても、決済は JPY で行えるためです。Rippleが○○円の銀行預金残高を受け取れるシステムであることの重要性がここで理解できます。それどころか、Ripple自体があらゆる国の法定通貨としての性質をもつことになります。

Rippleを受け入れる必要すらない

Ripple を嫌う暗号通貨ユーザーたちは、「Rippleで決済をする」と言うと、ビットコインを使うのと同様に今までとは違う特別なものを使うことをイメージするかもしれません。しかし、Ripple が普及しても現在私たちが利用している銀行のインフラが Ripple に変わるだけであって、お爺さん、お婆さんも今まで通りの感覚でATMを使って銀行間送金ができます。支払いを受け取る相手も Ripple という新しいものを受け入れる必要はなく、今まで通り相手に銀行預金の口座番号を伝えれば良いだけです。どのような側面から見ても、冒頭で述べた『銀行預金残高を受け取れる』というRippleの特性が重要であることが分かると思います。

思想の違いではない

Ripple とビットコインの違いはその思想だと信じる人がいますが、それは違います。なぜなら、Ripple Consensus Ledger を考案したのはビットコイン取引所の Mt.Gox(マウントゴックス)の創業者だからです。ビットコインに感銘を受けた一人のエンジニアが、それを利用したビジネスを始めたときにビットコインがもつ様々な問題が浮き彫りになりました。価値保存機能の欠如もその問題の一つでした。

それらの問題を取り除き、実用性を兼ね備えたシステムとして作り直した結果、現在の Ripple というシステムが出来上がったのではないでしょうか。シンプルな言い方をすれば、Rippleとビットコインの違いは実用性です。